FIREを達成するための不動産投資 第7回 立地の重要性
2025年1月4日(土)10時0分 マイナビニュース
新しい人生設計の方法のひとつとして、ミレニアム世代を中心に注目を集めている「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」。経済的自立をして早期退職を目指すFIREですが、言葉は知っていても具体的にどのように行動をすれば良いのか分からないという方は多いのではないでしょうか。
本連載では全8回にわたり、FIREの考え方、FIREを達成するための不動産投資について解説していきます。
不動産投資において、物件そのものの品質や管理能力と並んで、立地は重要な要素のひとつです。適切な立地を選ぶことで、安定した収益を確保し、長期的な資産価値の向上が期待できます。今回は、投資用不動産の立地選びにおいて抑えておきたいポイントを解説します。
○立地選びの基本要素
立地選びの基本的な要素は、「アクセス性」「周辺環境」「治安」の3つです。詳しく項目をあげると主に下記の要素が重要です。
駅からの距離:徒歩10分以内が理想的で、徒歩5分圏内ならさらに価値が高まります。
交通アクセスの良さ:通勤に便利な沿線や主要ターミナル駅への直結路線が最寄り駅であることが理想です。
周辺施設の充実度:日常生活に必要な施設(スーパー、病院、飲食店など)の有無は生活の利便性に関わるため必ずチェックしましょう。
治安:安全な環境は入居者に安心感を与え、長期入居につながります。
再開発情報:将来的な価値向上が期待できる地域も視野に入れると良いでしょう。
○現在の不動産市場
近年、一都三県を中心とする首都圏では、不動産価格の高騰が続いています。この影響で、特に初心者の投資家にとっては、首都圏での物件取得は資金的なハードルが高くなり、投資効率も下がる傾向があります。
○地方都市へのシフト
首都圏の不動産価格高騰が進む中、関東エリアの検討が難しい投資家が、地方でより高い投資収益を狙うケースが増加しています。
安定した賃貸需要や、比較的手ごろな価格帯の物件があることが地方都市の魅力です。
例えば、地方都市の中心部にある1LDK(30平米)の物件は、リモートワーク需要の高まりと相まって、ひとり暮らしの働く世代に人気です。生活空間と仕事空間を分けることで、メリハリのある暮らしが実現できるため、長期的な入居も期待できます。
価格を比較すると、地方都市では4,000万円〜8,000万円程度の間取り/戸数でも東京だと数億円台に達してしまいます。
○狙うは再開発が進む地域
再開発エリアに位置する物件は、将来的に資産価値が向上する可能性があります。特に地方都市では、大型商業施設や交通インフラの整備が進むエリアが狙い目です。再開発計画は自治体や地域のウェブサイトで確認できるので、長期的な投資計画を立てる際に活用すると良いでしょう。
また、資産価値が向上した際に売却することを検討している場合は、物件の築年数も考慮するもおすすめです。
最終的な目的を売却に定めるのであれば、特に新築物件は有利になります。新築物件は、物件自体の価値が高く、購入後しばらくは大きな修繕費用もかからないため、維持費が抑えられ、安定したキャッシュフローを確保しやすいからです。入居者の需要も高く、長期間安定した賃貸収入を得ることができます。
さらに、新築物件は売却時に高い価格で売却できる可能性があり、将来的な利益を見込めます。
高利回りを狙うには、適切な立地条件と物件タイプの選定が重要です。駅近や生活インフラの充実などをよく確認し、綿密なリサーチを行うことで、安定した収益を実現し、不動産投資の成功へ近づくことができます。
8回の連載も次回で最終回です。次回は投資用不動産購入後の動きについてお話します。
鎌倉幸平 一部上場企業の不動産会社にて投資用アパートの販売業務などに従事したのち、2019年に代表取締役・丸岡智幸を含む初期メンバーとして株式会社ネクスウィルを設立。 同社で開催しているFIREを目的とした不動産投資セミナーの土台を確立。ファイナンシャル・プランナーとして、これまで100人以上をFIRE・サイドFIRE達成へ導く。また、自身もアパートやマンションを所有し不動産投資を行っている。 この著者の記事一覧はこちら
株式会社ネクスウィル
HP:https://www.nexwill.co.jp/
新橋に本社を構える不動産会社。訳あり不動産を専門とした不動産の買取再販事業を展開するとともに、マネープロデュース事業、studyFIRE運営も行う。2019年から開催している投資セミナーの総受講人数は1000人を超える。セミナー詳細についてはコチラから