「出張中、自宅の近くで火災発生。逃げ延びた家族によると、近所の高校生たちが...」

2024年2月19日(月)13時7分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Uさん(岡山県)

Uさんの妻が高速道路を車で走っていると、自宅に居る息子から連絡があった。

彼は震える声で、そばの家が燃えていることを伝えてきて......。

<Uさんの体験談>

その日、私は県外に出張中で、妻は車で東京に住む次男に会いに行っていました。

午後2時ごろ、高速道を運転中の妻に、家で留守番をしていた高校生の三男から電話が。彼は震える声でこう言ったそうです。

「隣が燃えている! もう火が移りそう! 猫二匹を連れて避難をする」

「すぐに逃げてください!」

三男の連絡を受けた妻は慌てて高速道を降り、自宅へと来た道を急ぎました。

それから約20分後、最寄りのインターに着いた時に自宅方向に目をやると、上空では消防ヘリが旋回。その下には真っ黒な煙が大きく立ち昇っていて、妻は「もううちの家は助からないな」と覚悟したそうです。

しかし、熱で窓ガラスが割れるなどの被害はあったものの、懸命な消化活動のおかげで、幸いにも我が家への類焼は免れました。

あとで聞いた話では、この火災は工業高校に隣接する住宅街で発生したもので、当時午後の授業中だった同校の生徒さんが火事を発見したとのこと。

授業を中止し、先生の指揮の下に生徒さん達が手分けをして、火の迫る我が家をはじめ近隣のアパートなど一軒一軒のドアを叩き

「火事です! すぐに逃げてください!」

と、大声で避難を呼びかけて回ってくれていたそうです。

間一髪の救出劇も

火元の家と長屋伝いだった家には足の不自由なおばあちゃんも居ましたが、生徒さんが彼女をおぶって外へ出て間一髪救出する一幕もあったとか。

結果的に1人の犠牲者も無かったことは、消防が駆けつける前に工業高校のみなさんが危険を顧みず懸命に避難誘導してもらったおかげに他なりません。

私は後日、おばあちゃんを救出してもらった隣のお宅(全焼)の主と一緒に、工業高校を訪問。校長先生に一連の救助活動へのお礼を伝えました。また、消防署へ人名救助の表彰の申請をする旨も伝えたのですが、これについては固辞されました。

改めて、あの時はありがとうございましたとお伝えしたいです。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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