しもやけは「寒暖差」が原因で起こる。なりやすい人の特徴は?スキンケアや防寒、血行促進を意識して対策しよう

2024年2月21日(水)12時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

温かい日の翌日の気温の急降下…。冬から春にかけてはしもやけが起こりやすい時期です。特に今年は日中と夜の温度差や前日との温度差が大きい日が多く、寒暖差によってしもやけになるリスクが高くなっています。ユースキン製薬によると、しもやけ対策にはハンドケアや防寒、血行促進が有効なのだそう。しもやけが起こる原因と、改善策・対策をお伝えします。

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しもやけの原因は「冷え」と「温度差」


(寒暖差の多い日は年々増加傾向)


しもやけは、最低気温5℃以下かつ一日の気温差が10℃以上あるような、「冷え」と「温度差」を感じやすい時期に起こりやすくなります。

過去10年の気象庁のデータをもとに分析をしてみると、しもやけが起こりやすい11月〜3月で、「1日のうちの気温差が10℃以上ある日」は年々増加傾向にあることが分かっています。特に1月〜3月は最低気温もさらに低くなるため、注意が必要です。

(かゆみ・痛み・腫れの症状が表れる)


皮膚で寒さ・暑さを感じると、自律神経によって体温を一定に保つように命令が送られ、血管が収縮・拡大します。

血管には動脈と静脈がありますが、通常、暖かいときはどちらも血管が広がって血流が促進され、寒いときは血管が細くなります。ところが、急に温まると、動脈はすぐに太さが戻るのに対して、静脈はゆっくりと戻ります。このときに、手足の血行不良が起き、炎症が起こることで「しもやけ」になります。

しもやけになると、かゆみ・痛み・腫れの症状が表れます。重症化すると日常生活に支障をきたす場合もあるため、早めのケアが大切です。

手洗い習慣がしもやけの原因になることも


皮膚科医の野村有子先生は、「寒暖差のある日が増加していることに加えて、昨今の手洗い習慣によって手が冷えることも、しもやけの原因として考えられます。」と話します。

ユースキン製薬が行った実験では、流水による手洗い後の皮膚温の変化を、手を拭いた場合とそうでない場合とに分けて、サーモグラフィで測定しました。すると、手を拭かなかった場合の皮膚温は、手を拭いた時に比べて低下することがわかりました。

野村先生は「手を洗うことで皮膚温は低下しますが、手洗い後に手を拭かないと気化熱の原理でさらに皮膚温が低下するため、しもやけになりやすくなります」と注意を促します。

さらに、ユースキン製薬が行ったアンケート調査※によると、手洗い後、手を半分以上濡れたままの状態にしている方は大人では18%、子どもは59%という結果になりました。手を冷やさないためには、その後しっかりと水気を拭きとることも重要です。

※ユースキン製薬の顧客パネルに対しての調査(2022年6月/インターネット調査/2,716名/ユースキン製薬)

しもやけに有効な習慣


(ビタミンE配合のクリームでケア)


野村先生監修のもと、2022年3月、手荒れがひどく、手指に赤みや腫れなどの症状がある20 代〜50 代の男女21名を対象に、モニター試験が実施されました。毎晩寝る前に、ビタミンE配合のクリームを指定のマッサージ方法で塗布し、7日間継続することで、皮膚温や手荒れの改善状況に変化があるか確認しました。

すると、7日後には手の荒れや腫れなどの症状の改善が見られ、入室時の皮膚温が上昇していることがわかりました。「7日間のハンドケアで手の赤みや腫れに改善がみられました。小さなお子さまでも手が冷えている方もいるので、年齢問わずケアしていくことが重要です」と野村先生は話します。

(防寒と血行促進)


「しもやけを予防するためにはスキンケアだけではなく、日頃から体をあたためる生活習慣が重要です。」と野村先生は解説します。ビタミン E 配合のハンドクリームで日頃からケアすること(スキンケア)、手や足・首などを冷やさないこと(防寒)、湯舟に入り血行を良くすること(血行促進)、水分が残らないように吸水性のあるタオルで拭くこと(濡れたままにしない)など、日頃から体をあたためる生活習慣を心掛けることが大切です。

「しもやけは年々増えているように感じます。夏は暑い、冬は寒いという環境の中で、日頃からケアをすることは、ひび、あかぎれといった手荒れや、しもやけに対しても非常に大切なことです。」と、野村先生は早期ケアの重要性を啓発しています。

監修

ユースキン製薬株式会社

https://www.yuskin.co.jp/

野村皮膚科医院院長 野村有子

婦人公論.jp

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