自粛生活で脳が委縮?!5つの脳力《短期記憶力・集中力・注意力・基礎思考力・意欲》を鍛えて認知症の不安を解消!【一日一問・脳トレチャレンジ】

2024年2月27日(火)12時30分 婦人公論.jp


(イラスト◎大嶋奈都子)

人の名前が出てこない、今何をしようとしていたのか忘れた…… 。「これって認知症のはじまりかも!?」と、不安になることはありませんか?脳は使わないと衰える一方、使えば使うほど活性化します。脳のはたらきは5つに分けられ、それぞれを効果的に刺激することが大切。1万人以上を診断した「脳の名医」が、脳トレドリルの効能を解説します(イラスト◎大嶋奈都子)

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コロナ下で脳が萎縮


私は開頭手術やMRI画像を通じて、多くの患者さんの脳を見てきました。するとここ数年、明らかに脳が萎縮し、血流が悪くなっている方が世代を問わず増えたことに気づいたのです。自粛生活で人と接する機会が失われ運動量も減り、脳への刺激が減少したことが要因でしょう。そこに精神的な閉塞感も加わり、「認知症のはじまりでは?」と来院する方が後を絶ちません。

そうした不安を解消したいと考え、専門医としての知見を詰め込んだドリルを考案しました。

脳のはたらき、すなわち「脳力」とは「短期記憶力」「集中力」「注意力」「基礎思考力」「意欲」の5つに分けられ、これらの力が合わさって「記憶力」と「思考力」が構築されます。見聞きしたことを脳に刻み込んでいく「記憶力」、記憶された情報や知識を結び付けて意思や言動の源とする「思考力」の2つの柱が、認知機能を支えています。


5つの能力

5つの脳力を効果的に刺激するドリル


5つの脳力のうち「短期記憶力」とは情報を瞬時に脳に刻み込む力。低下すると「人の名前が出てこない」「同じことを何度も言う」などが起こります。

「集中力」は体力とも関連し、疲れると集中力も低下しがちに。「本を読んでも頭に入ってこない」「言いたいことを忘れた」などは集中力低下のサインです。

「注意力」は、脳内で「集中力」と連携して働く必要があり、一方が欠けるとミスが増加。「カギを閉めたっけ?」「お財布を忘れた」など心配事が増えます。

「基礎思考力」は考えを論理的にまとめるための基礎となる力。低下すると言葉にまとめるのに時間がかかったり、感情を理性的に落ち着かせるのが苦手になってイライラしたりします。

最後に、物事に前向きに取り組むのに欠かせないのが「意欲」。すべての脳力を発揮するための源泉となる大切な力です。「新しいことは面倒」「人と会うのが億劫」と感じやすくなったら認知症の危険信号。

これらの脳力は「短期記憶力」から順に衰え、5番目の「意欲」の低下は認知症の一歩手前の状態だからです。思い当たることが多いものが、あなたの脳力の弱点です。5つの脳力は脳の異なる部位と深く関わっており、今回はそれぞれを効果的に刺激するドリルをご用意しました。

「ながら運動」も取り入れて


年齢や体力の衰えとともに、脳力の低下は避けられないもの。また年齢を重ねると、自分や家族の体調、職場の人間関係など、常に気遣うことが増えるため、若いころのように物事に集中しづらい環境に置かれます。まずは、1日1問でもいいのでドリルに挑戦して、「解けた!」という達成感を得ること。その成功体験が、次なるやる気や意欲を引き出してくれるのです。

最後に、脳の活性化には身体や脳の代謝・血流アップが欠かせません。「歯みがきをしながらかかとを上げ下げ」「ウォーキング中に10分だけ大股で」など、少しの工夫で代謝・血流がよくなり脳力も向上するので、並行してトライしましょう。気分も上向き、笑顔が増えるはずです。

次回から「5つの脳力」を活性化させるドリルを解いていきましょう。

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婦人公論.jp

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