1962年生まれの男性です。現在、定年再雇用で厚生年金にも加入して働いています。年金を繰り上げ受給できるのでしょうか?

2024年3月5日(火)18時30分 All About

年金制度については、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、厚生年金に加入して働いている場合、年金の繰り上げ受給は可能かどうかについて、専門家が解説します。

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度については、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
今回は、厚生年金に加入して働いている場合、年金の繰り上げ受給は可能かどうかについてです。

Q:1962年生まれの男性です。現在、定年再雇用で厚生年金にも加入して働いています。年金を繰り上げ受給できるのでしょうか?

「1962年生まれ(現在61歳)の男性です。現在、定年再雇用でサラリーマンとして働いています。厚生年金にも加入しています。年金を繰り上げて受給できるのでしょうか?(厚生年金には37年9カ月間加入)」(鮃さん)

A:厚生年金に加入していても、年金を繰り上げして受給できます

結論からいうと、厚生年金に加入していても65歳になるまでの間で年金を繰り上げ受給することができます。
ただし、年金をもらいながら厚生年金に加入して働く場合は注意点があります。受給している老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額とおおよその給与収入(総報酬月額相当額)の合計金額が支給停止基準額(令和5年度48万円※)を超えると、老齢厚生年金の受給額が一部もしくは全額支給停止されます。これを在職老齢年金制度といいます。
※支給停止基準額は、令和6年4月1日以降、50万円に引き上げられます
老齢厚生年金を繰り上げ受給した場合も、在職老齢年金の対象となり、支給が停止する可能性があります。
なお、繰り上げ受給する場合は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を同時に繰り上げなければなりませんが、老齢基礎年金は在職老齢年金の対象にはなりません。
さらに繰り上げ請求すると、繰り上げた期間に応じて、ひと月あたり0.4%減額率が適用された年金額になるなどのデメリットもあります。デメリットをよく把握してから繰り上げするといいでしょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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