台湾パインの輸入が好調 今年は販売攻勢とドール
2024年3月6日(水)12時56分 OVO[オーヴォ]
「台湾パイナップルの収穫時期は3月から6月。春とともにやってきて、暑くなっていく季節にぴったりの味」。3月5日から東京ビッグサイトで始まったFOODEX JAPAN 2024(国際食品・飲料展)の台湾パビリオンで、果物や加工製品を生産・製造・販売するDole(ドール)の青木寛社長がアピールした。同社も中国の禁輸をきっかけに台湾パイナップルの輸入に力を入れ始めた。その後、新鮮な味を日本に届けるための品質管理などで試行錯誤を重ねたが、今年はいよいよ本格的な販売攻勢に出るという。「既に1200トンを発注しているが、2000トンくらいに増えそうだ」との青木社長の宣言に、隣に立っていた台湾農業部の范美玲・主任秘書も思わず拍手した。
青木社長によると、もっとも苦労したのは収穫直後から輸送、日本国内での物流過程を経て消費者の手に渡るまで低温で管理するコールドチェーンを確立することだった。「台湾のパイナップルは、芯までさくさくと食べられる。その食感を大切にし、消費者に笑顔を届けたい」と話した。
范主任秘書によると、日本は農産物全体の輸出先としてはフィリピンに次いで2位、果物では1位という。5日の式典では、台湾産果物を使う新レシピの提案として、パイナップル入りと、ドラゴンフルーツ入りの2種類のフルーツティーを用意。青木社長と乾杯した范主任秘書は「今、検疫などの手続きを進めているが、夏ごろには赤い果肉のドラゴンフルーツも日本に輸出できるようになる」と、新たな輸出品の売り込みも忘れなかった。