「会いに行く」をお支えするため、新幹線は走ります―心温まるメッセージ、JR東海が込めた思い

2021年3月15日(月)18時0分 Jタウンネット

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、気軽に旅行に行けない日々が続いている。仕方がないこととはいえ、旅行に行けないストレスで気が滅入ってしまっている人も多いだろう。

そんな中、東海道新幹線の車内テロップで流れている「スタッフからのメッセージ」が素敵だと、ツイッターで話題になっている。

メッセージの全文を書き出すと、

「【ご乗車ありがとうございます】皆さまの大切な『会いに行く』をお支えするため、きょうも、新幹線は走ります。トンネルを抜ければ、あの笑顔。ともに乗り越えましょう。新幹線に携わる全てのスタッフより」

となっている。遠方に住んでいる大切な家族や友人、恋人に会いたい......そんな人々の思いを優しく後押ししてくれるような心温まるメッセージだ。

件のメッセージを投稿して話題になっているのは、ツイッターユーザーのしこく(@oms467)さんの2021年3月9日のツイート。投稿に対しては、

「コラコラ!普通に泣けるだろ!頑張れ新幹線!」
「伝える言葉に愛がありますね」
「真摯で素敵なメッセージですね」

といった声が寄せられている。

「会いに行く」を精いっぱい支えたい

Jタウンネットは3月11日、まず投稿主であるしこくさんに詳しい話を聞いた。こちらのメッセージをJR東海の新幹線「のぞみ」車内で発見したというしこくさんは、

「帰りが遅くなるので、晩御飯として弁当を食べていました。コロナ前からよく新幹線を利用していたのですが、一昔前は当たり前だった『弁当とお酒を持って複数人でワイワイする』という雰囲気が全く無く寂しいなと思いました。ちょっと寂しい気分になったので、深呼吸して座席に深く腰掛けた時、たまたま車内案内の電光掲示板の文言が目に入りました」

と当時の状況を説明。

「いつか戻ってくるあたりまえの生活のために移動手段を維持してくれてるんだな」と感謝の気持ちでいっぱいになったといい、「個人的に恋人と遠距離(恋愛)中なので『トンネルを抜ければ、あの笑顔』でついグッときてしまいました」と感想を述べた。

続いてJタウンネットは3月12日、JR東海の広報にも取材した。取材に応じた担当者によると、話題のメッセージは新幹線の車内テロップを担当する部署で意見を出し合い、3月5日から掲出しているという。

乗客のためになにか元気になってもらえるようなメッセージを加えたいと考え出されたという。改めて、メッセージに込めた思いについて訊いたところ、担当者は、

「『会いたい』を実現するのが難しい状況にある今、ご乗車いただくまで恐らく迷いもあったと思いますが、大切な人に『会いに行く』と決めたお客様を、わたしたち JR 東海は精いっぱいお支えしたいと思っています。
そして、当社も公共交通機関の使命を果たし、お客様に安心してご利用いただけるよう、スタッフが力を合わせて新幹線を運行しています。
『トンネルの先の笑顔』に向けて、お客様と東海道新幹線に携わるすべてのスタッフの想いを重ねて、この状況を乗り越えていきたいという思いをメッセ—ジに込めました」

と述べた。

また、メッセージに対するツイッターでの反響については、

「メッセージがご乗車のお客様のみならず、SNSを通じて多くのお客様に届きましたこと、大変嬉しく思います。これからも『新幹線に携わる全てのスタッフ』が力を合わせ、お客様に安心してご利用いただけるよう努めてまいります。ご乗車を心よりお待ち申し上げております」

とコメントしている。新幹線に乗って自由に「会いに行く」ことができる日々が、一日でも早く戻ってきてくれることを願うばかりだ。

Jタウンネット

「新幹線」をもっと詳しく

「新幹線」のニュース

「新幹線」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ