「すぐ落ち込む」「嫌われたくない」「人付き合いが少ない」…。悩みの多くに自己肯定感が関係していた!メンタルトレーナー「インテリアを変えれば解決のきっかけに」

2024年3月19日(火)12時30分 婦人公論.jp


悩みに効くインテリア(写真提供:Photo AC)

内閣府が発表する「子ども・若者白書」(令和元年版)によると、日本の若者の「自己肯定感」は諸外国に比べて低く、欧米など6か国との比較でもっとも低いといいます。ではどうすれば、自分自身を肯定でき、前向きな気持ちやチャレンジ精神を保つことができるでしょうか。経営者やトップアスリートなど15000人以上の心理カウンセラーをつとめる中島輝氏は心地いい部屋づくりが悩みの解決や自己肯定感に直結しているといいます。実際に寄せられた多種多様なお悩みに、インテリアの観点から解決法と心の持ちようを提案します。

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お悩み解決のインテリア& 片づけ術を教えます


自分の性格、人間関係、お金の悩み……
お悩みの多くは自己肯定感が密接にからんでいます。インテリアで浮き沈みのある自己肯定感を回復すれば、お悩み解決のきっかけになります。では実際に寄せられたお悩みにお答えしていきます。この記事では、対人関係や仕事、親戚づきあいなど、さまざまな種類のお悩み12個にお答えしていきます。
<お悩み その1>
思い通りにいかないと周囲にあたっちゃう……こんな自分が嫌です
(答え)
自己肯定感が低くなると、問題に直面した際「自分にはクリアできないのではないか」と心のベクトルをネガティブな方向へ向けてしまいがち。周囲にあたってしまうのはそんな不安の裏返しです。このネガティブな気持ちを一掃するために掃除、片づけ、整理整頓のいずれかに取り組んでみて。デスクの上など狭いスペースからでOK。

片づけができた!という小さい達成感の積み重ねで自己肯定感が高まり、どんな状況に遭遇しても「自分ならできる」と思えるようになります。すると周囲にもやさしくなれますよ。
<お悩み その2>
ちょっと注意されると落ち込んでなかなか立ち直れません
(答え)
レジリエンスという困難を乗り越える力が低下して、ちょっとしたことで心が折れてしまう状態です。この力が低いと自己肯定感もなかなか高まりません。

では、どうしたら? ポジティブ思考で「注意される自分は期待されている」と気持ちを切り替えるのです。部屋の模様替えは気分の切り替えには最適! 今日すぐに取り組めるのが季節の花を飾ること。さらに玄関マットなどのファブリック類を季節に合わせた素材に変えてみましょう。
<お悩み その3>
SNSの返事が来るかどうか、気になって仕方がありません

(答え)
SNSの返事が来るかどうか気になって仕方がないというのは、自分を見てもらえていないという不安からくるものです。これが続くと、どんどん自己肯定感が低くなっていきます。この不安は自信のなさが根底にあります。

自信を取り戻す1つの方法は、脳にダイレクトに働きかける香りを活用すること。アロマをおいて好きな香りに包まれることで自信が復活します。
自信を取り戻せば、周囲の反応も気にならなくなるので、SNSの返事に一喜一憂することはありません。好きな香水をつけてもいいですね。

対人関係に悩んだら部屋を見直してみる


インテリアが心や脳に与える影響は大きく、自己肯定感にも深く関与しています。気鋭のメンタルカウンセラーが寄せられたお悩みに、インテリアの観点からお答えしていきます。
<お悩み その4>
周囲に嫌われたくないから、自分を抑えてしまうのですが……
(答え)
これは自尊感情(自尊心)が低くなっている証拠。自尊感情は自己肯定感を根底から支えるもので、この状態が続けば自分を否定するようになります。
周囲の批判にも敏感になってコミュニケーションがうまくとれません。
まずは自分自身に目を向け大切に扱ってあげて。心身のケアをする浴室、洗面所、トイレを整えましょう。好きな色のタオルや好きな柄のスリッパを使う……ちょっとしたことですが、これが自分自身を大切にする一歩です。

<お悩み その5>
ママ友やご近所さんとうまくやっていきたいのですが…

(答え)
ママ友やご近所さんと仲良くしなければ嫌われて仲間外れにされてしまう…と思い込んでいませんか。まずは、自分が本当に仲良くしたいのかどうか問い直してみて。そしてAさんとは仲良くしたい、Bさんとは距離をおいて付き合うなど、自分で決めること! 意志決定力をつけるには、毎朝朝食の用意をするときに洗いたてのキッチンクロスを使うと決めてみて。

一日の始まりである朝に決めたことをすると意志決定力が磨かれます。主体的に物事を決めると自己肯定感がアップ。周囲から嫌われても気にしなくなりますよ。
<お悩み その6>
初対面の人と話すときに第一印象をよくしたい

(答え)
第一印象というのは何で決まると思いますか? 身だしなみ、服装、髪型……それ以外に内面から醸し出される印象も大きく関係していると思いませんか。心がポジティブだと周囲を明るくしますし、おしゃべりしてみたいなと相手に思わせますよね。

自分自身をポジティブな心持ちにして自己肯定感を高めるには、鏡を見て笑ったり、色の心理効果を使います。自分を演出したい色を洋服やインテリアに使ってみて。ポジティブな心持ちでいることは、第一印象を自分でコントロールすることになります。

自分に自信をつけるためにインテリアを整える


一見関係ないように思える、インテリアと日々のお悩み。でも心理カウンセラーの著者によると、お部屋を整えることで、悩みとの向き合い方が変わってくるといいます。
<お悩み その7>
苦手な上司だけど頑張ってうまくやっていきたい……

(答え)
上司に気に入られようとして忖度しすぎていないでしょうか。自己肯定感が高い人は上手に距離感を持って相手を眺めることができます。そうすると相手のために何ができるのかが見えてきます。
また相手を「こういう上司だ!」と決めつけていませんか。その思い込みは視野を狭くしてしまいます。広く周囲を見る心を養うには、自然に触れ心を柔軟にすること。

観葉植物を部屋に飾ったり、ベランダや庭で植物に触れましょう。相手のよいところを見つけ出せるようになり、上司との人間関係もよくなると思います。
<お悩み その8>
義理の両親とそりが合わずどうもしっくりいきません

(答え)
家族になったのだからうまく付き合おうと、話を聞いたり、気を使ったりと、努力をされているかもしれませんね。でも大前提として、相手が変わることを期待してはいけません。関係をよい方向に持っていきたいなら、自分の行動を変えていきましょう。すると相手のいい面に気付くなど、心がポジティブな面を探すようになります。

ちょっとでもネガティブな感情がわいてきたら、キッチンや洗面所のシンクの磨き掃除を習慣にしましょう。その場がみるみるきれいになることで、プラスの感情に変わっていきます。


ネガティブな感情がわいてきたら、キッチンや洗面所のシンクの磨き掃除を習慣に。その場がきれいになることで、プラスの感情に変わっていきます(写真提供:Photo AC)

<お悩み その9>
人付き合いは少なく、ずっとひとりかも……と思うと少し怖い!
(答え)
日常の人付き合いに変化がなくちょっと生活がマンネリ化していたり、社会とのつながりが希薄になっていたりしませんか。すると「自分は人の役に立っていない」「誰からも必要とされていない」という気持ちが強くなり孤独に。誰かの役に立っていると感じられると幸福度はアップ。まずは、自分らしさを感じさせてくれるキッチンを整えて自分の魅力を再発見!

好きな色や柄のエプロンをして、誰かのために食事づくりを! 気持ちが上向いてくると他人のいいところにも気付き、つながりを築くきっかけを教えてくれます。

性格を変えるより、お部屋を変えてみる


「自己肯定感」の重要性を説く、メンタルカウンセラーの著者が寄せられた悩みにさらにこたえていきます。長い時間を過ごすインテリアの観点から具体的なアドバイス満載です。
<お悩み その10>
会社でのミーティングを効率よく進めたい

(答え)
会社のミーティングルームのインテリアに、色の効果を取り入れましょう。活発な議論ができたり、業務効率が上がったりします。
自由に意見交換をしたり、新たなアイデアを創造したいというときは花瓶など部分的にオレンジや赤などの暖色系、なるべく短時間で意見をまとめたいならソファーやテーブルなどの家具類をグレーや茶色に、集中力や冷静な判断を必要とする会議ならカーテンをブルー系の寒色にしてみましょう。
難しいならパソコン画面の背景やメモを取るペンの色などに取り入れてもOK。
<お悩み その11>
ネガティブなことばかり言う友人に辟易しています

(答え)
ネガティブワードばかり聞かされるのは、心地よいものではありませんよね。人間はもともと、人から伝えられたマイナス面の情報に注目したり、強く反応したりする性質があります。ですから、友人からのネガティブな言葉は深く記憶に刻まれるのですね。

解決策は相手との距離を上手にとること。そんなときは、コミュニケーションの場であるリビングルームを整えて。そしてぬくもりのある木やまるみのあるデザインでやさしい雰囲気の家具を取り入れてください。相手のネガティブワードも減ってきますよ。
<お悩み その12>
コミュニケーションで雑な言動をとってしまいがちです

(答え)
言動が穏やかで繊細な好印象を周囲に与える……そんなふうになれたらいいですね。実は物を大切にする気持ちを持つ人は、人間関係を良好に保てるんです。物を大切にするとは、物の役目を最大限に引き出すように使うこと。これができると周囲への気遣いもできます。

コミュニケーションが変わるので、同時に周囲にもいい人が集まります。こうした好循環を生むためには、アクセサリーをピカピカに磨いて、アクセサリーボックスにしまうこと。これを習慣にできれば、気配り上手になれますよ。
※本稿は『自己肯定感を高めるインテリアブック』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。

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