私は67歳。年金として月8万円をもらいながら、アルバイトで年収100万円ぐらい稼いだ場合、税金は高くなりますか?

2024年3月24日(日)20時30分 All About

年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金をもらいながら、アルバイトで年収100万円ぐらい稼いだ場合の税金についてです。

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は編集部が設定したケースに専門家が回答します。

Q:年金をもらいつつ、アルバイトで年収100万円ぐらい稼いだら、税金も高くなるのですか?

●編集部が設定した以下のケースに専門家が回答します。
「67歳、毎月の年金額は8万円、年間で96万円ほどです。年金をもらいつつ、アルバイトで年間100万円ぐらい稼いだら、所得税も高くなる?」

A:税金が高くなる可能性があります

年金収入とは、雑所得にあたり、所得税等を払う必要があります。ただし年金収入には、公的年金等控除額というものがあり、老齢年金のみを受給している人の場合、65歳以上の人は年間158万円(公的年金等控除額110万円+基礎控除額48万円)を超えなければ、所得税はかかりません。
このケースの年金収入は、年額96万円(月額8万円×12カ月)となり158万円を超えていませんので、所得税はかかりません。
しかし、年金をもらいながら、アルバイトで収入を得ると、確定申告をして税金を支払う必要がある場合があります。アルバイトをしてお金を稼いだ場合、その収入に税金がかかるかどうかについて考えてみます。
アルバイト収入は、給与所得になります。このケースの場合、アルバイトの年間収入100万円から給与所得控除55万円を差し引いた45万円が給与所得になります。
給与所得=アルバイトの年間収入(100万円)−給与所得控除(55万円)=45万円
確定申告が必要になるのは、年金収入以外の所得が20万円を超える場合となります。
このケースの場合は給与所得が45万円と、年金収入以外の所得が20万円を超えているため、確定申告をして、税金を納付する必要があるかと思います。
一般的に給与所得が、20万円以下ですと、所得税等の確定申告は必要ありません。また、適用される所得控除・税額控除があれば、税金がかからない場合もありますので、詳しいことは税務署等に確認してみましょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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