入園シーズン到来! 入園前にやっておきたい大事なこととは? 母乳を飲んでても大丈夫?

2022年3月28日(月)7時0分 マイナビ子育て

まもなく入園シーズンです。今年も保育園や幼稚園、こども園などに新たに入園されるお子さんがいっぱいのはず。入園までにやっておくべきことはないか、気になりますよね。園医としての経験も豊富な小児科医の森戸先生に教えてもらいましょう。

ワクチンの接種歴を見直しましょう

(photoAC)

保育園、幼稚園、こども園などに入園すると、毎日、集団で活動することになります。すると、どうしても乳幼児はまだ様々な免疫を獲得しておらず、お互いの距離が近いですし、感染対策も取りづらいため、様々な感染症にかかりやすくなるわけです。特に入園してすぐの時期には体調を崩す子が多く、「こんなに熱を出すことはなかったのに」と不安になる親御さんも多いでしょう。

ほとんどはただの風邪ですし、そうして免疫を獲得していけば、徐々にかかりにくくなっていくので、さほど心配はいりません。ただ風邪以外にも、ロタウイルス感染症、水ぼうそう、おたふく風邪、りんご病、手足口病、RSウイルスなどの感染症が流行することがあり、場合によっては重い症状が出たり、入院が必要になることもあります。今は新型コロナウイルスに感染してしまうこともあるかもしれません。

全ての病気をワクチンで防ぐことはできませんが、ワクチンで予防できる病気は意外と多いもの。自分のお子さんはもちろん、まわりのお子さんたちを守るためにも、入園前までに、その年齢で受けられるワクチンをきちんと接種しておきましょう。

入園してからは風邪をひくことなどが増え、スケジュール通りに接種しづらいときもあるかもしれませんから、きちんと進めておいたほうが安心です。何を接種したかよくわからなくなった時は、母子手帳を持参して小児科で相談するか、地域の保健センターなどに相談してみてください。

母乳育児をやめる必要はありません

また母乳育児をしている場合、赤ちゃんがほしがっていて、お母さんも続けたいのであれば、特に卒乳しておく必要はありません。搾乳した母乳を与えてくれる園は少ないと思いますが、日中は園では育児用ミルクを飲み、朝晩は自宅で母乳というふうにして長く続けていくことも可能です。ただ、どうしても授乳回数が減ると分泌量も減りやすいので、日中に搾乳するといいと思います。入園を機に卒乳したい場合は、事前に一定の時間は授乳を止めるなどして、少しずつ母乳の割合を減らしていきましょう。突然、授乳をストップすると、乳腺炎になりやすいからです。仕事復帰などをするときに授乳が負担になる人もいるだろうと思います。母乳育児をやめることは、決して悪いことではありません。それまで頑張ってきたご自身を褒めてあげてくださいね。保育園や幼稚園、こども園についてもっと詳しく知りたい人は、ぜひ『子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園』(猪熊弘子・寺町東子、内外出版社)を読んでみてください。とても参考になると思います。

この記事の執筆者 小児科専門医 森戸やすみ 先生 東京生まれ。小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都谷中のどうかん山こどもクリニック院長。医療者と非医療者の架け橋となる記事や本の発表に意欲的に取り組んでいる。『子育てはだいたいで大丈夫 小児科医ママが今伝えたいこと! 』(内外出版社)、『祖父母手帳』(日本文芸社)など著書、監修多数。■どうかん山こどもクリニックHP■Twitter

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(編集協力:大西まお)

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