遺体発見から2年経っても身元不明……下着姿で森を走る女性「アンソン郡のジェーン」

2024年4月7日(日)12時0分 tocana

 2年前に遺体で発見された女性の生前の姿をとらえたビデオ映像の1コマが公表された。見た者にショックを与えるその写真は、下着姿で森の中を歩き回る女性の姿であった——。


■「アンソン郡のジェーン」の写真を公表


 米ノースカロライナ州アンソン郡で2年前に発見された遺体の身元が今も判明していないケースがある。


「アンソン郡のジェーン(Anson County Jane Doe)」として知られる女性の遺体は2022年5月にノースカロライナ州アンソン郡ウェイズボロの州兵武器庫近くの森林地帯で発見されて以来、まだ女性の身元を確認できていない。ちなみに女性の遺体は黒いブラジャーとレギンスだけを身につけた状態であった。その他の情報はまだ公表されていない。


 現代社会においてこれほどまでに身元の特定が困難であるのはいったいどういうわけなのか。


 進まない捜査に痺れを切らしている状況もあるのか、地元警察は遺体の女性の生前の姿をとらえた写真を公表した。その写真にはブラジャーとレギンスだけを身につけて森の中を歩く女性の姿が写っていたのであった。ビデオカメラの日付は「2021年8月22日」を示している。


 この話題を取り上げたポッドキャスト番組「Last Masquerade」では、この事件の「最も説得力があり、最も容易に不安を抱かせる手がかり」は、武器庫付近の野生動物の活動を監視するために設置された動作感知カメラ(motion-sensing camera)だと説明している。


 このカメラは鹿の餌台を監視するために武器庫近くの狩猟区域に設置されているものである。写真には遺体と同じ露出度の高い格好をした女性が木の枝を杖代わりにして深夜の森の中をよろめきながら歩いている様子が見てとれる。その体勢から足を負傷していたことは明らかだ。


「時計が1時34分を打った1秒後に撮影された次の画像では、彼女の姿は見えず、その時点で彼女が走っていたことを示唆しています。その後、彼女は午前4時30分と午前4時31分に再び現れ、今度は反対方向によろよろと歩き、大きな棒を使って自分自身を支えました」(番組より)


 画像からは彼女のレギンスの下半分が濡れており、松葉杖として使っていた木の枝の下の部分も濡れているのが確認できる。それは彼女が夜中のある時点で小川を歩いたことを示唆している。


「アンソン郡のジェーン」は何らかの精神障害に陥っていたために夜の森を徘徊していたのではないかと示唆する人もいる。


 別の見解では、この女性は誘拐された後に逃亡を図ったのではないかと推測されている。そして誘拐犯は最終的には追いついて彼女を殺した可能性があるというのだ。


「これらの画像を眺めて、森の中を一人でさまよい、果てしない暗闇の中で迷っていた彼女の最後の時間がどのようなものだったかを想像すると、本当にぞっとします」(番組より)


■進展なく依然として身元不明


 謎に輪をかけているのは、トレイルカメラの映像が撮影されてからわずか6カ月後の2022年の2月にハンターらが森に捨てられた現金の入ったバックパックを発見したことだ。彼らはバッグに手をつけないことにして当局に通報した。


 しかし残念なことに、警察官が現場に到着するまでに、何者かによってバックの中が荒らされると共に、手がかりが残っていたかもしれない周囲の状況も台無しにされてしまった。


「地元の法執行機関はこの事件全体について異例に口を閉ざしており、女性の遺体の説明や死因、髪の色、さらには行方不明のバックパックの説明すら公表していません」(番組より)


 地元住民は謎を解明するためにほとんど何も行われていないと落胆しており、ある人は「アンソン郡で行方不明にならないことを祈ります」と揶揄している。警察やメディアの注目がほとんどない中、SNSのアマチュア探偵たちが真相究明に取り組んでいる。


 女性の身元について多くの候補者が挙げられているのだが、この「アンソン郡のジェーン」の身元に関して最も可能性が高い候補の1人は、アンバー・レイ・ジョンストンである。当時36歳のアンバーは2021年8月、トレイルカメラの目撃情報の数日前にアリゾナ州ブルヘッドシティで行方不明になったのだ。


 ブルヘッド市の刑事スコット・シャープ氏は1月、「我々はウェイズボロの遺体との関連性の可能性を認識しており、ウェイズボロの事件を担当する刑事と毎日連絡を取っている」と述べた。


「私に言えるのは、アンバーを肯定したり排除したりすることはできないということです。DNA鑑定には時間がかかります」(シャープ刑事)


 地元当局からはそれ以上の説明はなく、「アンソン郡のジェーン」の不気味な謎は何の進展も見せていない。それでもまだ最近の事件であることに違いはなく、事態が動くことがあるのか気に留めておいてもよいのだろう。



参考:「Daily Star」ほか

tocana

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