パリッコのおつまみ革命 第44回 野毛の酒場で出会った絶品おつまみの簡単ごちそうアレンジ「ちくピー丼」は殿堂入り確定の美味さ!

2024年4月10日(水)11時0分 マイナビニュース

横浜でも屈指の飲み屋街である、野毛。
最寄駅のひとつであるJR桜木町駅から野毛の街を結ぶ地下道「野毛ちかみち」の途中に、「ぴおシティ」という昔ながらの商業ビルへと直接つながる入り口があります。そのぴおシティの地下2階フロアが、僕は昔から大好き。なぜって、ビルのなかとは信じられないくらい、大衆酒場が軒を連ねる、良き飲み屋横丁になっているんですもん。なんなら、せっかく飲みに言ったのに野毛までたどり着かず、ぴおシティで飲んで満足してしまうなんてことも過去に何度か。
先日そのなかの1軒の店で出会ったおつまみが、ちょっとびっくりな美味しさだったんです。
そこは、魚が新鮮とか、串焼きの専門店とか、そういう明確な売りがあるわけではないカウンターだけの飲み屋さん。だけど、ご主人が一品一品ていねいに作る何気ないおつまみが、どれも美味しいんですよね。
その日のボードメニューに「ちくピー」というメニューがあって、なんとなく気になって頼んでみたんです。たぶんまぁ、ちくわとピーマンを使ったなにかだろうなと。そのくらいの予想はしていたんですが、出てきたのはまさにそのもの!
ただこれが、妙〜に美味しいんですよ。ポイントはちくわの切りかたでしょうか。ここにご主人のセンスを感じる。青椒肉絲のように細切りのピーマンと形を揃えられたちくわがくにゅくにゅと、ピーマンのシャキシャキと絶妙なハーモニーを生んでいる。きんぴら風の濃い味、焦げ風味の香ばしさが酒を加速させる。
こりゃあうまいわと。思うと同時に、当然、家でもまねしたくなって、作ってみました。
すると、これがやっぱりうまい! マイ晩酌おつまみの殿堂入り決定!
○こんなにありふれた食材の組み合わせなのに
大前提として、このきんぴら風に炒めたちくわとピーマンは間違いなくうまい。簡単で美味しいおつまみメニューとしてぜひみなさまにおすすめしたい。
のですが、そのまま紹介するだけというのも、ちょっと芸がない気がします。そこでですね、今回は、ひとつ思いついた食材を使って、大衆メニューであるちくピーを、ワンランク上のごちそうメニューに格上げさせる(気がする)、さらなるアレンジレシピをご紹介しましょう。
名づけて「ちくピー丼」!
そう、思いついた食材というのは「うなぎのたれ」。ごはんに染み込ませるだけでうまい、この特別感のある味わいをベースにちくピーを味つけ、どんぶりメニューにアレンジしてみようというわけなんですね。
では作っていきましょう。まずは材料を切り揃えていきます。
あとは細切りに。ピーマンも同じくらいの細切りに。
そうしたらフライパンに油をひいて温め、中火くらいの火加減で材料をよく炒めていきます。ちくわにより焦げ目をつけておきたいので、ちくわを投入してしばらくしてからピーマン、の順がいいかも。
食材にしっかりと火が通ったら、そこへ市販のうなぎのたれを1/3(大さじ2)ほど加え、さらに炒める。
全体にほどよい焦げ目がついたら、ちくピーは完成。あとは残りのたれをどんぶりによそったごはんにかけましょう。あぁ、もう絶対にうまい。
そこへちくピーをどさっとのせて、お好みで白ごま、七味唐辛子などをふれば完成。
これがま〜あなた、うまくないわけがないんですけれども、それにしたって、使った食材がちくわとピーマンだけとは思えないほどにうまい。
ちくわとピーマンの組み合わせ、これ、本気でマジックありますね。
○【材料】
・ちくわ:3本
・ピーマン:3個
・うなぎのたれ:大さじ2
・白米:好きなだけ
・白ごま:お好みで
・七味唐辛子:お好みで
・山椒:お好みで
※すべての分量は目安です。お好みで調整してください。
○【作りかた】
1.ちくわとピーマンをだいたい同じ大きさの細切りにする
2.フライパンに油をひき、中火でちくわ、ピーマンの順に入れて炒める
3.食材によく火が通ったら、うなぎのたれを加えて、ほどよい焦げ目がつくくらいまで炒める
パリッコ ぱりっこ 1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、他。酒好きが高じ、2000年代後半より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。 この著者の記事一覧はこちら

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