【私は毒親?】娘の結婚生活が不幸に思え「早く離婚して帰ってくればいい」と言う母親。相手に読んでもらえるメッセージとは

2021年4月22日(木)20時0分 マイナビ子育て

大人になった娘が理解できない……と悩む母親に、長年親子関係の問題に取り組んできた著者が豊富なカウンセリング体験や自身の体験を元に、母娘関係の問題をやさしく紐解きます! 書籍『娘が理解できません』(岩井俊憲 著/小学館クリエイティブ)では、今、子育て真っ最中のママにも将来良好な母娘関係を築くために役立つヒントが満載です!

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今回は「四章 嫌な親のもとで育った子どもはどうなるの?」より一部をお届けします。

親のガードのなかにいると、子どもは成功体験を積めない

■ときには荒波にぶつかることも必要

親が子どもに過保護・過干渉な場合、その子どもには「成功体験」が不足しがちです。

たとえば、親が失敗しないようにガードをしていると、自ら社会の荒波にのまれたり、壁に直面したりすることがありません。

波に立ち向かうのは簡単ではありませんが、長期的に見ると、「荒波を乗り越えた自分」に自信を持つことができます。

誰かの助けを得たならば、協力関係を築けたことの喜びも味わえるでしょう。

これは、とても長期的なアプローチになりますが、自立していくうえで、とても重要なポイントになります。

■安心な空間から抜け出そう

依存的な人はコンフォートゾーン(安心な空間)に浸りきっている状態なので、すぐにこれでいいと思ってしまいがちです。

その状態を変えていくには、何度も何度も、コンフォートゾーンを広げる取り組みをして、「あ、やり遂げた」という体験を積み上げていきましょう。

自分が「悪い親かもしれない」と気づいたらどうしたらいい?

※画像はイメージです

■「相互尊敬」と「相互信頼」を持とう

「自分が支配的な親だったかもしれない」と気づいたとき、子どもとの関係性を変えるために、どんなことをするといいでしょうか? それは、アドラー心理学の「相互尊敬」と「相互信頼」に努めることです。

上下の縦関係をなくし、娘と、対等な横関係をつくるように意識しましょう。

子どもと親はたしかに役割が違います。

年齢も、経験も違います。

でも、人間の尊厳に対して、変わりはありません。

そのことを受け入れ、礼節を持って対応する「尊敬」の気持ちや、子どもを無条件に「信頼」するということも必要なのです。子どもに対して尊敬と信頼の念があれば、支配的な振る舞いはしないでしょう。

■「リスペクト」と唱えるとイライラが軽減する

「リスペクト呪文」もおすすめのワークです。「リスペクト」は尊敬を表します。どんな親でも、どうしても最初の子どもには、ついガミガミ言ってしまうところもあるのではないでしょうか。そんなときに、心のなかで、「リスペクト、リスペクト、リスペクト」という呪文を唱えてみてください。

母と娘のQ&A

—————————Q わたしのもとを離れてから、娘がしあわせではないのではないかという思いにとらわれ、「早く離婚して帰ってくればいいのに…」と思ってしまいます—————————

※画像はイメージです

A 事実を言葉にするクセをつけましょう

これまでにもお話ししてきたように、親と子の考えるしあわせは違います。

親から見て不幸に見えている娘の結婚生活が、本人にとっては非常にしあわせだという場合もあるのです。

相互尊敬・相互信頼の関係ができているならば、「ちょっとこんなことが気になっているんだけれども…」と、メッセージを送ってもいいかもしれませんね。

文章を書くときには、できるかぎり事実を言葉にしましょう。

「あなたが◯◯であることを最近知りました。これは本当かしら? そのことをめぐって、わたしはこんなふうに感じました…」

このように、「わたし」を主語にしたアイ(I)メッセージの構造で伝えると、相手も読んでくれるでしょう。 そうすると、「何を言ってるの! おかあさん!!」と返ってくるかもしれないし、「おかあさん、そのとおりなの」と相談してくれるかもしれません。そのときに「事実・感情・対応」の3つを確認するといいでしょう。

(岩井俊憲『娘が理解できません』(小学館クリエイティブ)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

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書籍『娘が理解できません』について

「なぜか娘が離れていく」と悩むあなたへ「なぜか娘から距離を置かれている」「何を言っても反発され、どうしたらいいかわからない」「娘のためによかれと思ってやっているのに」

新聞や雑誌の人生相談には、大人になった娘との関係に悩む母親の投稿がたくさん寄せられています。子育て後の母娘関係がうまくいかないケースは多く、娘目線の書籍は近年たくさん出版されています。

本書は、「大人になった娘が理解できない」と困っている母親に向けた本です。

著者はアドラー心理学の第一人者として、長年親子関係の問題に取り組んできました。アドラー心理学は「未来志向の心理学」といわれ、過去の原因追及やダメ出しをせず、現状を改善するための思考を重視します。著者は、読者が自分なりに精一杯がんばって子育てをしてきたことに共感を示しながら、豊富なカウンセリング体験や自身の体験をもとに、母娘関係の問題をやさしく紐解いていきます。

母親との距離感や関係性に悩んでいる。自分も娘に対して同じようになってしまわないか?と不安を感じている子育て真っ最中のママにも、役立つヒントが満載の1冊です!

岩井 俊憲先生のプロフィール

1947年、栃木県に生まれる。早稲田大学卒業。1985年、有限会社 ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。中小企業診断士、上級教育カウンセラー、アドラー心理学カウンセリング指導者。ヒューマン・ギルドでカウンセリング、カウンセラー養成や公開講座を行うほか、企業・自治体・教育委員会・学校から招かれ、カウンセリング・マインド研修、勇気づけ研修、リーダーシップ研修や講演を行っている。「勇気の伝道師」をライフワークとしている。

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