倶利伽羅不動寺に「大倶利伽羅」声優の音声ガイド実装される 豪華すぎるコラボにとうらぶファン感涙

2021年4月27日(火)11時0分 Jタウンネット

倶利伽羅峠といえば、歴史好きな人ならきっとご存じだろう。富山県と石川県の境にある砺波山の峠である。

源平合戦の中の激戦地の一つだ。1183年、信濃国で挙兵した源義仲(木曽義仲)が率いる源氏の軍勢と、平維盛を総大将とする平家の大軍が対峙した。

『源平盛衰記』では、夜間、源義仲軍が数百頭の牛の角に松明をつけ、平家軍に向け放ったとされている。驚いた平家の軍勢の多くが、倶利伽羅峠の断崖絶壁から転落し、平維盛は命からがら京に逃げ帰ったと伝えられている。

この歴史に名高い古戦場の近くにある真言宗の寺院「倶利迦羅不動寺」のツイッター公式アカウントから、2021年4月22日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

なんと、プロの声優「古川慎」さんによる、寺の境内音声ガイドが始まったという告知だ。「新しい境内音声ガイドを4月23日から実装致します。お引き受け頂き慰謝致します」というコメントが添えられている。しかもこの音声ガイドは、「イベント連動ではなく、常用(デフォルト)として境内で流れます」とのことだ。

このツイートには、9600件を超える「いいね」が付けられ、いまも拡散中だ(4月26日昼現在)。

ツイッターには、こんな声が殺到している。

「泣いてもイイですか〜」
「デフォルトでの実装にしてくださり、ありがとうございます!!コロナ収束したら必ず伺います!楽しみにしつつ、今を乗り越えます」
「ありがとうございます! 状況が落ち着いたら必ず行きます」
「行きたい場所が増えた」
「めちゃくちゃ楽しみです!いつ行けるかまだ分かりませんが、絶対行きます」

多くは、どうやら「刀剣乱舞」ファンのようだ。古川慎さんは、オンラインゲーム「刀剣乱舞」に登場する「大倶利伽羅」役の声優である。南北朝時代に作られた「大倶利伽羅広光」という刀の付喪神だ。

Jタウンネット記者は、石川県津幡町にある「倶利迦羅不動寺」に電話で取材した。

「大倶利伽羅広光」という名刀がご縁

Jタウンネット記者の取材に応じたのは、「倶利迦羅不動寺」の五十嵐光峯住職だった。

「実は、2年ほど前、当寺院で日本刀の展示を行いました。その中に、『大倶利伽羅広光』という名刀がありました。名前が同じということで、ご縁を感じたのがきっかけでした」

倶利伽羅不動の「倶利伽羅」とは、龍の名前。黒い竜が剣に巻き付いた形で、不動明王の化身とされている(新選漢和辞典参照)。同寺では「剣に黒龍が巻きついたお姿のお不動さま」と訳している。

「大倶利伽羅広光」という刀の刀身には、この倶利伽羅龍が刻まれている。

「人気作品の中で『大倶利伽羅』の声優を務めておられるのが、古川慎さんと知って、なんとか音声ガイドをお願いできないだろうかと思ったのですが、なかなか難しいだろうとも考え、知人・友人にもいろいろ相談に乗ってもらいながら、2年ががりで、ようやく実現の運びとなりました」(五十嵐住職)

こういった前例はあまりないにもかかわらず、「古川慎さんや事務所(TOY'S FACTORY)の皆様には快く引き受けていただき、感謝の言葉もありません」と、五十嵐住職は語る。「古川さんの音声ガイドは耳に心地よく、分かりやすくて、本当にプロの声優さんは違う、と感じています」。

「倶利迦羅不動寺」の公式アカウントからは、4月23日、第2弾の告知が投稿された。古川慎さんのサイン色紙プレゼントのお知らせだ。

古川慎さん、「刀剣乱舞」ファンには、ちょっと見逃せないプレゼントだと思う。

「皆さんに喜んでもらえれば、当寺院としても嬉しいです。企画して良かったと思っています。ただ音声ガイドの方は、今年も来年も流れていますので、急がなくても大丈夫です。コロナ禍が収まってからでけっこうですから、機会があれば足を運んでください」と五十嵐住職。

「倶利迦羅不動寺」のHPにもこう記載されている。

依然として新型コロナウイルスの感染拡大は収まらない状況ですので、混雑やコロナ感染拡大時期を避けてご参拝の時期をご調整頂くことをお勧めいたします。「コロナが落ち着いたら行きたい場所」候補の一つとして加えて頂ければ幸いです。

「倶利迦羅不動寺」へは、金沢駅からレンタカーで行くか、JRいしかわ鉄道津幡駅からタクシーを利用すると良い。Youtubeには、音声ガイドのサンプル動画が公開されている。

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