まるで異世界に来たみたい? 季節ごとに姿を変えるホテルのロビーが幻想的すぎる
2021年5月7日(金)11時0分 Jタウンネット
ここが本当にホテルなの......?
まるで夢の中に迷い込んだかのように幻想的なホテルの写真が、ツイッターで話題になっている。
佐賀県の旅館のロビーが幻想的すぎました。 pic.twitter.com/z6Q6o6Qjiy
— 三谷ユカリ (@mitsuyuka_lp) April 27, 2021
この投稿は2021年4月27日、フォトグラファーの三谷ユカリ(@mitsuyuka_lp)さんがツイートしたもの。
写真の中には、青、ピンク、緑......と色とりどりのランプが点灯し、反射する美しい光景が広がっている。
ここは、佐賀県武雄市にある「御船山楽園ホテル」のロビー。
この非日常的な空間は、最新技術を活用してアートを創出し、お台場(東京都)の「チームラボボーダーレス」をはじめ、全国各地で展示を行っている「チームラボ」とコラボして生まれたものだ。
同ホテルの公式ウェブサイトによれば、作品名は「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク」。いずれかひとつのランプに近づくとそのランプが強く光り輝き、優しい音色を鳴らす。
そして、その光はだんだんと周辺のランプにも伝播し、「一筆書き」のような軌跡を描いて、起点となったランプに戻ってくるという。
想像するだけで、なんとも心踊る光景である。そんな体験がホテルのロビーで味わえるとは、素敵すぎる......。
Jタウンネット記者は4月28日、投稿者の三谷さんと「御船山楽園ホテル」を取材し、この写真を撮影したときの話を聞いた。
四季折々に違う色合いに
4月14日から15日、御船山楽園のつつじの写真を撮影するために「御船山楽園ホテル」に宿泊したという三谷さん。
ロビーの写真を撮影したのは、人が少なかったというチェックアウト時の15日9時半ごろ。ホテルに足を踏み入れた途端、「素晴らしい風景が出迎えてくれた」とする三谷さんは、このロビーの感想を
「思わず『うわっ!』と言ってしまったくらい、とても驚きました。
実は、母との二人旅で、ホテルの予約は母に任せていたため、まさかこんな風になっているとは思わなかったのです(笑)
ですがその分、感動は大きかったですし、幻想的な光景にものすごくテンションが上がりました」
と語る。
この写真には、
「凄く幻想的で美しい......良い旅になりそうです」
「色合いがとても良い」
「幻想的というか、異世界感たっぷりですね」
「佐賀県の本気を見ました」
と称賛するコメントがツイッター上で多く寄せられている。
Jタウンネット記者の取材に応じた同ホテルの職員によると、ロビーの作品「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク」の常設展示は18年6月から開始された。
美しいランプたちは、季節の「かさねいろめ」をテーマに、四季折々、異なる演出が行われているとのこと。
「かさねいろめ」とは、近代以前の日本で女房装束の袿(うちぎ)の重ねに用いられていたもので、表と裏の色の組み合わせからなるという伝統的な色のことだ。「夏の森」や「山の紅葉」、「雪と寒椿」といった季節ごとにさまざまなモチーフがあるが、今回、三谷さんが写真に収めたのは「ツツジ」がモチーフとなったもの。
チームラボの公式ウェブサイトでは、「ツツジ」のかさねいろめについて、以下のように解説されている。
「表と裏の色の組み合わせからなる『かさねのいろめ』を、ランプが強く輝いている時と輝きが弱くなった時に当てはめ、夏の『かさねのいろめ』である、躑躅(つつじ)、白躑躅(しろつつじ)、紅躑躅(くれないつつじ)、羊躑躅(いわつつじ)の4色でランプは輝きます」
なお、ホテルの職員によればこの「ツツジ」の演出は5月5日までとなっており、6日からは「紫陽花」に変わっているという。
今回、ロビーの作品が話題となっていることについての感想を尋ねると、職員は
「お越しいただきましたお客様の善意で投稿していただき、それで波及している事に対して喜ばしく思っております。四季折々の演出がございますので、またのお越しいただけますと幸いでございます」
とコメントした。
ちなみに、ホテルの公式ウェブサイトによれば、宿泊、喫茶の利用、また夏のアートイベント来場者以外のロビー見学は不可とのこと。
幻想的で美しい非日常空間を体験したいという人はぜひ、ホテルもあわせて利用してほしい。