手土産にぴったり! 小豆島「井上誠耕園」の絶品オリーブオイルが上野で買えるって知ってた?
2019年5月31日(金)10時50分 食楽web
食楽web
「オリーブオイル」といえば、イタリアやスペイン、ギリシャなど地中海沿岸で作られているイメージが強いかもしれませんが、実は、オリーブオイルは日本でも作られています。代表的な産地のひとつが、香川県の小豆島。小豆島のオリーブオイルは1950年代には高級食材や高級化粧品として全国に広がり、いまでは国産オリーブオイルのシェアの8割以上を占めています。
そんな小豆島で柑橘・オリーブ農家を営む「井上誠耕園」は、70年以上オリーブを栽培する農家です。もともとは柑橘農家として始まり、いまでは約4,500本のオリーブと14種類の柑橘を育てるほどになっているそうです。
これまで小豆島や香川の直営店や通販でしか購入できなかった井上誠耕園の直営店が上野にオープンしたと聞きつけ、こだわりのオリーブオイルを探し求めに向かいました。
完熟前のオリーブを使った「緑果オリーブオイル」を実食
直営ショップができたのは松坂屋上野店の本館2階。スタッフの人に最初におすすめされたのが「エキストラヴァージン 緑果オリーブオイル」でした。こちらはスペインの契約農場で栽培されたオリーブを使ったもので、完熟する前の若い実を搾ったオリーブオイルとなっています。
「エキストラヴァージン 緑果オリーブオイル」(180g 1,944円)は冬〜春季限定販売。今年はすでに完売している
まずはそのまま飲んでみた。エキストラヴァージンオリーブオイルは酸度0.8%以下という定義があり、加熱せずにそのまま食べられる
一番驚かされたのが、その香り。少し青っぽさが感じられ、普段使うオリーブオイルの香りとは異なります。少しなめてみたところ、味わいはやや苦く、後味にはほんのり辛みも感じられます。これこそが搾りたてのオリーブオイルの特徴。
この緑果オリーブオイルは、定番の炒め油としてではなく、トーストやサラダにかけたり、ヨーグルトや納豆、味噌汁にちょい足しするといった食べ方がおすすめだそう。決して料理の味を変えるのではなく、香りや風味のアクセントとして緑果オリーブオイルが活きてくるのが特徴です。
せっかくなので、買って帰って料理に使ってみました。スキレットにアボカドとボイルした殻付きのエビを並べ、塩こしょうをかけてグリルするだけ。最後に緑果オリーブオイルをかければ完成です。
普段はグリルする際にオリーブオイルを使うが、香りや味わいを楽しむためにグリルし終えてから緑果オリーブオイルを回しかけた
そのままでももちろん美味しいですが、緑果オリーブオイルを加えることで一気に香りや味わいに深みが生まれました。ちょっとスパイシーな感じもあり、まさにワイン泥棒なおつまみに変身しました。
今回はスペイン産のオリーブを使ったものを食べましたが、12月〜2月に数量限定で登場する小豆島のオリーブを使った「小豆島産 緑果オリーブオイル」(180g 5,400円/450g 1万4,040円)もあります。実が傷つかないよう収穫や選別をすべて手作業で行い、「低温圧搾」でオイルを搾汁したこだわりのオリーブオイルとなっているそうです。
取材時はすでに「小豆島産 緑果オリーブオイル」は売り切れており、「小豆島産アルベキーナ種」(180g 6,480円)が店頭に並んでいた。こちらも数量限定のため、すでにオンラインでは完売
これまで味わったことのない緑果オリーブオイルに続き、口にして驚いたのが「オリーブオイルコンフィ 木の実とドライ果実」です。これは8種類の木の実とドライ果実をエキストラヴァージンオリーブオイルとハチミツで漬け込んでおり、ジャムやバターの代わりに使うといいそうです。
「オリーブオイルコンフィ 木の実とドライ果実」(100g 864円)は手土産としても人気
ローストアーモンド、くるみ、ドライリンゴ、ドライクランベリー、ドライプルーン、レーズン、ドライパイン、糖漬伊予柑が使われている
ヨーロッパの家庭では野菜や果実、お肉などをオリーブオイルに漬けた保存食が作られています。保存性が増すだけでなく、食材がしっとり風味豊かになるのも魅力で、まさにこのオリーブオイルコンフィも食材をそのまま食べる以上の美味しさがあります。
クラッカーにチーズと一緒に載せるだけで立派なフィンガーフードに変身
オリーブオイル自体はまったくくどさを感じず、はちみつが加わることで甘みとともにまろやかな味わいに。ドライフルーツとナッツの食感がしっかり感じられ、初めての味なのに不思議とクセになるんです。値段も手頃ですし、これはちょっとした手土産にすると喜ばれそうです。
野菜やハーブを炊き込んだフレーバーオイルも万能直営店にはハーブオイルやオリーブオイルを使ったドレッシングなども多数揃っているのですが、個人的に使いやすそうだと感じたのがフレーバーオイルです。オイルと相性がいい野菜やハーブを炊き込んで食材の風味を溶け込ませたもので、フレーバーは10種類もあります。
「ベジタブルフレーバーオイル10本セット」(5,400円)だけでなく、個別での購入も可能
今回は「低温抽出ガーリック」(540円)を購入
筆者が購入した「低温抽出ガーリック」が、80℃ほどの低温で青森産にんにくをじっくり煮詰めたオリーブオイル。生食でも使えるそうなので、トーストにかけて食べてみることにしました。
こんがり焼いたトーストに「低温抽出ガーリック」をさっとかける
しっかりにんにくの香りがついていて、これは食欲をそそります! 味噌汁にちょい足しするなど、使い方のバリエーションを考えるのも楽しそうです。
ほかには「ガーリック」「チリ・ガーリック」「ごぼう」「ローズマリー」「タイム」「バジル」「しょうが」「こしょう」「ねぎ」が揃います。気になるフレーバーをいくつかストックして、料理に合わせて使い分けると良さそうですね。
これまで日本のメーカーのオリーブオイルに興味がなかった筆者も、「井上誠耕園」の直営店を訪れてみて、一度小豆島に行ってみたいと思うほどオリーブオイルの虜になりました。小豆島の複合型観光施設「らしく園」では、同社のオリーブオイルを使った自家製パンやソフトクリームなども楽しめるそうです。また、井上誠耕園の近くにある「Bakery & Cafe菊太郎」では、オリーブオイルに合う生食パンも食べられるそうなので、パン好きな人も要チェック。
オリーブオイルといえば、料理の脇役だと思いがちですが、選び方ひとつで主役にもなり得ます。井上誠耕園のオリーブオイルでその奥深さをぜひ体験してみてください。
(取材・文◎今西絢美)
●SHOP INFO
店名:井上誠耕園 直営ショップ 松坂屋上野店
住:東京都台東区上野3-29-5 松坂屋上野店 本館2階 上野HA・NA・RE
TEL:03-5812-4375
営:10:00〜20:00
休:なし(ただし松坂屋上野店の営業日に基づく)
https://www.inoueseikoen.co.jp/