「職人がびっくりするからやめて」 かまぼこ工場の「フラッシュ禁止」案内がかわいいと話題に

2020年6月21日(日)8時0分 Jタウンネット


緊急事態宣言も解除されたし、そろそろどこかに出かけたい——そんな気持ちが強くなっている人も多いだろう。全国各地の観光施設も再開するところが増えてきたと聞く。

神奈川県小田原市にある「鈴廣かまぼこの里」も、2020年6月1日から営業を再開した。

かまぼこ作りの工程が見学できる人気の施設・鈴廣かまぼこ博物館を見学したという、ツイッターユーザー・KATA YUKIKO(@katyukik)さんが、13日に投稿した、次のようなツイートが話題になっている。

写真は、かまぼこを作る工程のようだ。職人さんの後ろ姿が見える。手前の案内板には、次のようなメッセージが。

「かまぼこ職人がびっくり!しますので、フラッシュでの撮影は、ご遠慮ください」

このかわいらしいお願いごとに、ツイッターでは、

「誰でもいきなりフラッシュたかれたらびっくりしちゃいますもんね」
「集中して作業をなさっているのですね! 気をつけます!」
「私もかわいいなぁと思って思わず撮ってしまいました!」

といった反応が寄せられている。

なぜ、こんなユニークな告知をしたのだろう。Jタウンネットは、「鈴廣かまぼこの里」に取材した。

10年以上前から設置されていた

Jタウンネットの取材に応じたのは、鈴廣蒲鉾本店の広報部担当者だった。

——「フラッシュ撮影、ご遠慮ください」という案内板は、いつから設置されているのか?

「かまぼこ博物館は1972年にオープンいたしました。当初から見る工場としてお客様に大変ご好評をいただき、以後リニューアルを経て現在の姿になりました。
 かまぼこづくりはお魚のすり身を扱う繊細な作業。素早く板付けを行うことで品質を保ちます。職人は毎日が真剣勝負、集中してかまぼこづくりに向き合う様子をご覧いただきたいという気持ちで告知を設置しました」

詳しい時期は分かりかねるとのことだが、10年以上前から設置されていたという。それ以前は、博物館内のアナウンスで案内していたそうだ。

——「フラッシュ撮影、ご遠慮ください」の案内板が設置されている工程は?

「板かまぼこづくりの中の、板付けの工程です。 この工程は『引き起こし』『中掛け』『上掛け』の三つに分かれています。一人前になるためには各工程で5年ずつの歳月がかかるとも言われています」

なるほど、とても重要な工程なので、フラッシュ撮影で、職人さんたちが集中できなくなると、製品の品質にも影響してくる。フラッシュ撮影は絶対に遠慮してもらった方が良い。

——今回、「フラッシュ撮影ご遠慮願います」告知がSNSで話題になっていますが、コメントをいただけますか?

「これをきっかけに、職人のかまぼこづくりにご興味を持っていただけたら嬉しいです。職人技を見た後は、ご自身で体験いただくかまぼこ・ちくわ手づくり体験教室もおすすめです。ぜひかまぼこの里 かまぼこ博物館にお越しくださいませ」


Jタウンネット

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