熊本に行ったら絶対食べたい裏グルメ。知る人ぞ知る『行徳パン』の「えびカツサンド」がウマい理由

2023年7月1日(土)10時50分 食楽web


『行徳パン』のエビカツサンド。400円 | 食楽web

●九州・熊本のグルメといえば、馬刺しや辛子蓮根、熊本ラーメンにいきなり団子…といったイメージが強いと思います。でも、ホントはそれだけじゃない! 実は熊本人だけが知っている美味しい“裏グルメ”が目白押し。というわけで今回は、出張や旅行で熊本を訪れたらぜひ味わいたい至極のご当地グルメを、現地在住のライターがご紹介します。

 熊本市の中心部からゆっくり歩いて約15分ほど。街並みに沿うように流れる川を渡ったすぐの場所に、学生からご高齢の方まで足繁く通い続ける小さな街のパン屋さんがあります。それが熊本人なら知らない人はいないであろう老舗ベーカリー『行徳パン』です。


小学校の給食のパンなども手がける老舗のパン屋

 創業してからもうすでに90年以上。家族経営によるこのパン屋さんにはお惣菜パンを始め、食パンや菓子パンなど100種を超えるパンが日々入れ替わりにずらりと並び、そのほとんどが午後には売り切れてしまうほどの人気ぶり。しかも小学校の給食のパンなども手がけるなど、まさに地元の熊本人たちに愛されまくり、レペゼン必至の街のパン屋なのです。


店内には作りたてのパンがずらりと並び、たいてい午後までには売り切れる

 数あるパンの中でも、特にどうしても個人的にフィーチャーしたいのが「えびカツサンド」(400円)。長年の行徳パンのファンである筆者としては、ここで味わうべきはこれ一択だとすら思っています。もし行った時にこれが売り切れてたら、確実に泣きます。

行徳パンの「えびカツサンド」の魅力とは?


えびカツサンドは店入って正面のコーナーに鎮座

 さて、このえびカツサンド、一体どんな味なのか。まず内容は、プリップリのエビカツに王道のタルタルソース、そこに絶妙に絡む甘辛いソース、周辺に申し訳なさげに潜むレタスとキャベツ、そんなすべてを大いなる意図を持って包括&抱擁するコッペパン…。完璧と言っても過言ではない布陣です。

 噛めばザクリと伝わるエビカツの心地よきコロモ感とひたすら追ってくるたっぷりタルタルのチャイルディッシュで甘美な記憶、ボリューミーな食後の満足感。お惣菜パンの王道をひたむきに進みながらもそこはかとないジャンク感を忘れない、これぞまさに庶民の友。お昼時、この一品にガブリとかぶりつく喜びに勝るものはありません。


プリップリの断面図。エビカツはかなり分厚く食べごたえ満点

 言ってしまえば、なんの変哲もないえびカツバーガーなのかもしれません。でも逆にだからこそ、一度食べれば必ずやアディクトしてしまう魔力に満ちた罪深きパンであり、マニアックなファンの心をくすぐり続ける確かな魅力がそこにはあるのです。

 残念ながらこの罪深きパンが売り切れだった際には、隣にドシンと並ぶトンカツサンド、あるいは最近新しく並び始めたというハムカツサンドを選択するのも手。他にも王道のメロンパンにあんパン、数種からなるソーセージパンやカレーパンなどなど、何を選んでもハズレはありません。でも、どうしても確実にえびカツサンドが食べたい! という人は、事前に電話でお取り置きを頼んでおくのが吉です。


パンによっては早くに売り切れてしまうので電話にてお取置きがベター

 なお、このパン屋さんがある熊本市の新屋敷というエリアは、熊本でも屈指の閑静な高級住宅街。そこには大きな川が流れ、緑も濃く茂り、近所には平和で牧歌的な大きい公園もあって、つまりは散歩に最適なスポットです。えびカツバーガーを片手に優雅に熊本の食散歩を愉しむのもおすすめです。

(取材・文◎中村 慎)

●SHOP INFO

店名:行徳パン(ギョウトクパン)

住:熊本県熊本市中央区新屋敷3丁目1-28
TEL:096-364-0562
営:8:00〜19:00
休:土曜

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