姿を見ることすらできなかった新潟県 直江津のレジェンド駅弁がマジでレジェンドだった! ハイマートの「鱈めし」と「にしんめし」はガチだ!!
2024年7月16日(火)12時0分 ロケットニュース24
いつも売られているもので興味深いやつはだいたい制覇した感があるが……しかしこの3種に出会えたのは今日が初めてだった。
そう、新潟は直江津(なおえつ)のホテル、ハイマートが誇るレジェンド駅弁「にしんめし」と「鱈(たら)めし」そして「さけめし」である。
・直送
どれも絶対的な評価と人気を誇っているこちら。東京駅にも毎日それなりの数が入荷されている感があり、入手は容易だと思われる。
ではなぜ私は今までその姿を見ることすらできなかったのか……? 理由は時間だ。
私が新幹線に乗るのは常に仕事のため。朝早くに出発するケースが多く、東京に帰ってくるのはだいたい夜遅くなる。同じような出張スタイルのサラリーマンは世の中多いだろう。
そしてお目当てのハイマートの弁当が東京駅に入荷するのは、いつも昼過ぎなのだ。
このタイムスケジュールゆえに、秒で売り切れる話題の駅弁は朝イチでほぼ確実にゲットできるが、逆に朝入荷されていない駅弁はゲットできない宿命となっている。
なぜハイマートの駅弁は昼過ぎまで無いのか? これらの弁当は新潟で作られているが、毎朝その出来立てを新幹線に乗せ、東京まで運んでいるからだ。
しかし今回は早い時間に東京に帰ってくるスケジュール。ワンチャンあるかと思って駅弁屋に行くと……
あった!
しかも全部あるぞ! 見た感じ「にしんめし」は残り数個。「鱈めし」は10個くらいあり、「さけめし」はたくさん残っている。
しばし迷ったが、食べきれないので在庫の少ない順に「にしんめし」と「鱈めし」の2種で行くことに。この感じなら「さけめし」はもう少し遅い時間でも買えそうな気がするし、そのうち食えそうだ。
ちなみに私が迷っている横で、3種で迷っている人たちがいた。おそらくみんな迷うものなのだろう。
・鱈めし
ということで買ってきました。「にしんめし」と「鱈めし」。
すげぇな。9時に調整(たぶんパッケージングした時間だろう)して24時に消費期限を迎えるとはなんと短命な。こんなの新幹線が無かったら東京では食えないよなぁ。高速鉄道による輸送の凄みを感じる。
他にも色々な弁当を出しているもよう。そのうち直江津に行って全制覇したいところ。
まずは「鱈めし」からいこう。大将軍だしな。
なかなかちゃんとした弁当箱。こういうの、捨てるのちょっと迷うよな。
ヒュー、美味そうだ! なんか色々入っているぞ。
こいつはメインの棒鱈甘露煮。
見ての通りだ。けっこう良い感じ。これが不味いわけが無いんだよなぁ。
塩たらこ。表面だけ炙った仕様だろうか。見栄えがいい。
鱈の親子漬、白瓜粕漬、そして野沢菜わさび漬。白瓜と野沢菜は長野のイメージがあるが、まあ、こいつを運んでくるのは北陸新幹線だしな。
こう言っちゃなんだが、ビジュアルはまあまあ地味な「鱈めし」。しかしフレーバーの多彩さはガチだ!
クシクシした食感と、噛むと甘くて美味い味が染み出してくるメインの甘露煮。そして安定のたらこ。こいつらがベースとして全体を支えており、そこに酢漬けというスタイルで輝く親子漬け。
全て鱈だが、驚くほどに異なる味わいで楽しませてくれる。あと、鱈じゃなくてあれだが、白瓜粕漬もなんかすげぇウマいぞ! どこのやつだろう。丸ごと1本買いたい。これは満足度が高い、楽しい弁当だ。
・にしんめし
この勢いのまま「にしんめし」に突入。中心に横たわる数の子が目をひく。
こいつがメインの にしん甘露煮。
いいぞいいぞ。
にしん昆布巻。隣には かんぴょう。
これは菜の花にしん。
食べてみると……なるほどね。「鱈めし」はマジでビジュアルからは想定できなかったほど色彩に満ちた味わいだったが、こちらは手数を絞ってそれぞれの深みを上げたかのような感じだ!
統一感のあるニシン。そしてとても酒に合いそう。辛口の酒がいい。しみじみとニシンを味わえる仕上がりだ。大人向けって感じがする。
ということで直江津のレジェンド駅弁「鱈めし」と「にしんめし」。噂に違わぬクオリティだった。
東京駅では昼過ぎからしか買えないので、私のように常に朝出発して夜に帰京する勢には、売られているところを見たこともないという者もいるのだろう。私も数時間前までそちら側だったが、可哀想な話だ。
これは買って間違いのない駅弁だぞ! あと残すは「さけめし」……。消費期限が長ければ買っておいて翌日に食べるというのもアリだったが、まあ、それも出会いというものか。
参考リンク:駅弁屋 祭
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
画像をもっと見る