履き心地が快適にアップグレード、ニューバランスの“新”名作スニーカー5選

2023年9月8日(金)12時0分 JBpress

今や運動靴という枠組みを飛び越え、1つのカルチャーとしても世界中で愛されているスニーカー。その魅力である軽快な履き心地と個性豊かなデザインは、一流の革靴を日々の相棒とする読者諸氏をも魅了してやまない。ここでは“本物”を知る大人の男が選ぶべきスニーカーを提案する。

写真=青木和也 スタイリング=泉敦夫 文=TOMMY 編集=名知正登

 キャッチーな話題性があり入手困難=良品という一部のマニアの認識が一般層にも伝播した結果、白熱化の一途を辿っていたスニーカー業界のハイプ戦争。だがこの世は諸行無常。世界的な物価上昇の煽りを受け、投資対象として賑わっていたリセールマーケットも、一気に沈静化に向かっている。

 そんな世相もどこ吹く風。“良い意味での地味さ”をもって世界中で変わらず人気を集めるブランドがある。それがニューバランスだ。医療用矯正靴の開発に端を発し、革新性が尊ばれるランニングシューズの世界で進化し続けてきた同社のプロダクトは、いつの時代でも愛される普遍的なデザインが持ち味。あらゆる着こなしに馴染む高い汎用性と、一度でも履けば分かる極上の履き心地を備えながらも、どこか品の良さを漂わせる様はまさしく優等生の如し。

 ここでは、1906年から続く長い歴史の中で紡がれてきたアーカイブ・デザインを継承しつつ、時代に合わせた“新たなバランス感覚”で仕上げられた名作5モデルにスポットを当てる。

1. New Balance「990 v6 GL6」


“1000点満点中990点”を謳うフラッグシップ機種の第14世代

 ニューバランスの大名跡といえば「990」シリーズに他ならない。1982年に当時の最新技術を結集してオンロード用ランニングシューズとして誕生した初代は、“1000点満点中990点”という強烈なキャッチコピーと1ドル=約280円の時代に約100ドルという挑戦的価格に相応する優れたパフォーマンス性能が話題を呼び、一躍人気モデルに。

 今年4月に登場した最新「990v6」では甲部分のミッドフットサドルを廃し、ピッグスキンスウェードとシンセティックレザーのオーバーレイをヒールからトゥまで流れるように配置した流線形シルエットが新鮮。ミッドソールに新しく搭載されたフューエルセルの生むクッショニング、反発弾性、軽量性がこれまで以上の履き心地を約束する。

2. New Balance「997RHC」


“クラシカルなスタイルと革新性の融合”をさらに現代的にリファイン

 続いてのエントリーも大定番「990」シリーズから。1990年に誕生し、顔立ちに古き良き時代のムードを残した前作「996」から大きく刷新されたヴィジュアルが人気を集めた「997」。1990年代という時代の大きな転換期に生まれたモデルらしい“クラシカルなスタイルと革新性の融合”という基本コンセプトは変えず、クッション性とデザインを現代的にリファインしたのが本作である。

 軽快なメッシュと上質なスウェードで構築されたアッパーと、エンキャップ レベルクッショニング搭載で台形型に整えられたボリューミーなミッドソールが快適な履き心地を生み出している。ブラック×グレーという落ち着きのある配色に、経年変化を思わせるセイルカラーが加わることで新鮮さに拍車を掛ける。

3. New Balance「550PWD」


プレミアムな素材と洒脱な配色で魅せる’80sバッシュ

 ニューバランスの根幹がランニングシューズであることは周知の事実だが、バスケットボールシューズにおいても名作は存在する。1989年に登場した「550」もそのひとつだ。2020年に復刻されるやいなや、海外の気鋭ストリートブランドが別注モデルを発表。小ぶりなNロゴとレトロなコートスタイルという同社の定番モデルとはまたひと味違ったルックスが支持を集め、インラインでも市民権を獲得。

 ここで紹介するのは、快適な履き心地を実現する足馴染みの良いプレミアムなレザー&スウェードアッパーから漂う高級感と、昨今のトレンドカラーでもあるニュアンスカラーを組み合わせた“PREMIUM RETRO”コレクション。上品な質感は、まさに大人のバッシュと呼ぶにふさわしい。

4. New Balance「2002RSF」


アジアンメイドで生まれ変わったハイブリッド万能機種

 先述の「990」シリーズがブランドの象徴であるとすれば、時代ごとの最新技術の結晶である「1000」シリーズは、革新を尊ぶランニングシューズ業界の老舗としての矜持を体現する存在といえる。本作はその後継たる「2000」シリーズから2020年秋に発売。

 USAメイドのフラッグシップ機種として2010年に誕生した「2002」の重厚なアッパーデザインに、優れた衝撃吸収性能と反発性能を備えた「860V2」と同型のソールを組み合わせたハイブリッド機種でありながら、生産をアジア圏に移したことでリーズナブルプライスを実現。素材・色ともにバリエーションも豊富で汎用性が高く、大幅に向上された履き心地は、かつて名作と賞賛されたオリジナルを凌駕する出来栄えだ。

5. New Balance「996HM2」


見る人が見れば分かる玄人好みの仕掛けを随所に

 最後は直球のように見せかけて、玄人好みの変化球を。モデル名からも分かるようにベースとなっているのは先述の「996」。1988年の登場以来、定番として人気を誇ってきた同作の35周年を記念したアニバーサリー仕様。

 基本デザインはオリジンを遵守しつつ、ソールにはヴィンテージ加工を施し、さらにアッパーのインサイドのNロゴを排して、対するアウトサイドは付属のチャームとして取り外し可能に。これを通常のロゴ位置と重なるように装着することで、まくれば躍動感あふれるフライングロゴの刺繍が現れる粋な仕掛けが楽しめる。同じくアイデンティティであるシュータンラベルの文字もシュータン裏に移動させるなど、通を唸らせるギミックを随所に効かせた一足。

●商品の問い合わせ先 ニューバランスジャパンお客様相談室 TEL:0120-85-7120

筆者:TOMMY

JBpress

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