喫煙とお酒の飲み過ぎが重なるとがんのリスクは高まる?!
2022年9月12日(月)20時30分 ココカラネクスト
喫煙と飲酒、それぞれが身体に悪影響を及ぼす話はしてきましたが、2つが重なると一体どうなってしまうのでしょうか。
まず、タバコにはニトロソアミン、ヒ素、カドミウムといった発がん物質が約70種類含まれています。
このため、肺がん、咽頭・喉頭がん、胃がん、食道がんなど、さまざまな部位のがんの発症リスクを確実に高めます。
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タバコとがんの関係については、全がん、肺がん、肝がん、胃がん、食道がん、膵臓がん、子宮頸がん、頭頸部がん、膀胱がんの発症リスクが、最も高いリスクとなっています。
他の部位のがんについても、乳がんや大腸がんもリスクがあると考えられます。
つまりタバコは百害あって一利なしなのです。
そして飲酒について。
研究の結果から、飲酒量が多くなると、将来がんになりやすいことが明らかになっています。
飲酒量が1日2〜3合の男性は、時々飲む人に比べて、がん発生率が1.4倍に、1日3合以上の人は1.6倍になっています。
そして、ここに喫煙が加わると、がんが発症するリスクがさらに高まるのです。
非喫煙者と喫煙者とでは大きな差があります。
「時々飲む」人を1としたときの相対リスクは、適量といわれる「1日1合未満」では非喫煙者が0.87であるのに対し、喫煙者は1.69と、この段階でも倍近い差が出ています。
1日3合以上の多量飲酒の場合、非喫煙者は1.02に対し、喫煙者では2.32と倍以上のリスクがあります。
非喫煙者は、飲酒量が増えてもがんの発生率はそう高くならないのに対し、喫煙がプラスされると確実に高くなっていきます。
つまり飲酒によるがんのリスクは、喫煙によって助長されるのです。
また、アルコールが体内で代謝される際に生じるアセトアルデヒドにも発がん性があることが知られています。
お酒を飲んで顔が赤くなる、いわゆるお酒に弱い人は、アセトアルデヒドの分解能力が弱いため、アセトアルデヒドが残りやすい、つまり発がん性のあるアセトアルデヒドにさらされる時間が長くなります。
このように酒を飲んで赤くなる人は、喫煙とセットにするとがんになる危険性がさらに上がる可能性があります。
タバコとお酒のどちらをやめたほうがいいかと言われれば、間違いなくタバコという結果になりました。
5年後10年後その先も健康でいるために「今」から健康的な生活習慣を意識してみませんか?
[文:銀座血液検査ラボ -ketsuken-]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。