中古スマホは下取りに出す?カメラやテレビ代わりにする?

2024年10月4日(金)6時0分 大手小町(読売新聞)

古くなったスマートフォンや携帯電話は、どうしていますか? 個人情報の流出が怖くて自宅に保管しておいたり、通話はできなくてもWi-Fi(ワイファイ)に接続して別の用途で使い続けたりと、いろいろなパターンがあるようですが、物価高で節約志向が強まる中、中古スマホの買い取りサービスを利用する人も増えています。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には中古スマホ処分に関する悩みが寄せられました。

ずらり並ぶ中古スマホ(中古スマホ・格安スマホ専門店「ゲオモバイルアキバ店」で)

スマホ本体の寿命は3〜4年と言われていますが、メーカーや機種、使い方によっても異なるため、何を目安に買い替えるか、迷ってしまう人も少なくないようです。

トピ主「とまと」さんは以前、スマホを水没させたことがきっかけで、新しいスマホに買い替えました。そのスマホも画面が割れてしまったため、再び買い替えの時期だと考えていますが、「機種変更の手間を考えると、踏み切れません。だって、アプリやサイトで使うパスワードを機種で覚えてくれているので、それがどうなるか考えただけでも面倒……」といいます。

悩みをさらに深くしているのが、水没したスマホも、画面が割れたスマホも、まだ十分に使えること。「古いほうは電話機能こそ使えないものの、家でも外でもWi-Fi環境さえあれば、ウェブサイトも動画も見ることができます。カメラと音楽を聴く機能だけ使うつもりで手元に置き、スマホ2台を充電し、交互に使っています。私は使える物を捨てるのが嫌な性格。スマホを新しくしたら、3台を持つことになってしまいます。皆さん、買い替えのとき、前のスマホってどうされていますか?」と、「とまと」さんは発言小町で尋ねました。

この投稿には、約20件の反響(レス)が寄せられています。

「自宅専用サブとしてストックしておくほうですが、厳選します。理由は発火などが危ないからです。スマホのバッテリーサイクルは短いので劣化が早く、膨張の可能性があります」(「通りすがりの猫」さん)

「ストレージが満杯になって、OSのアップデートができなくなったので、買い替えました。OSアップデートされていないスマホはセキュリティーに問題ありそうなので、使っていません」(「ラッキー」さん)

「捨て方を知らないので、ピッチ(PHS=簡易型携帯電話)の時代のものから全部手元にあります。3Gのサービス開始時に購入した携帯電話。3Gのサービス終了までの約20年間、一度も故障することなく使用に耐えてくれました。バッテリーは交換したかな。もっとも電話機能しか使っていませんでしたが」(「孫も(かすがい)」さん)

「5年使ったiPhone(アイフォーン)8のバッテリーが80%になったので、バッテリー交換をしてまだまだ使おうと思っていたのですが、家族から『それなら新しいiPhoneにしたら?』と背中を押してもらって機種変更しました。その際、下取り価格は2000円と言われガッカリ……。中古ショップで売ろうと思ったら4000円程度だと言われ、フリマアプリに10000円で売りに出したら8500円で売れました(笑)」(「はなや」さん)

iPhone8と言えば、2017年に発売されたモデル。売るときには少しでも高値にしようと、あれこれと店を探して選ぶ人もいるようです。

一方、そうした手間をかけるよりも、携帯キャリア会社が提供している補償プランや下取りサービスを利用しているという人もいました。

「補償プランに入っているので、故障時は交換します。何度か交換しているので、新しい機種になっても戸惑わないです。機種変更のときには、アカウント情報を引き継いで古いスマホは売るか引き取ってもらいます」(「わーまま」さん)

多くの人が相談に訪れていた(中古スマホ・格安スマホ専門店「ゲオモバイルアキバ店」で)

中古スマホの買い取りサービス「GEO mobile(ゲオモバイル)」などを展開するゲオホールディングス(本社・名古屋市)では、関西大学の宮本勝浩名誉教授の協力を得て、使われずに自宅に保管されている携帯電話・スマホの価値を試算しました。それによると、2022年にはそうした携帯・スマホが全国に約3億台あり、総額6兆5241億円余りの価値が眠っていると考えられるそうです。

GEO mobile商品課マネージャーの藤巻亮さんは「最近のスマホは新品で買うと高いですよね。『買い替えに二の足を踏む』という方が増えてきた一方で、中古スマホ市場は活況を呈しています。価値あるものを自宅に眠らせておくのはもったいないです。今、自分の持っているスマホをどのくらいの価格で売ることができるのかを知ってもらえれば、買い替えの動機にはなるはず」と話します。

同社では、中古スマホを売りたいと考えている人に向けた査定アプリを開発し、公開を始めました。このアプリを使うと、手持ちのスマホを中古品として販売するときの査定金額が具体的に提示されるそうです。

藤巻さんは、買い取りサービスに出すときには、店舗を訪れる前に(1)充電ができるかどうかの確認は自宅で行う(2)製造番号(IMEI)をキャリアで調べておき、スマホにネットワーク利用制限があるかなどを確認する(3)個人データを消し、初期化してSIMカードやSDカードを抜いておく——などを勧めています。

さらに藤巻さんは「『少しでも高値で』というなら、ふだんから画面が割れないように保護フィルムを貼ったり、ケースに入れたりするなど、大切に使っていただくことが必要かもしれません」と話します。

充電ができないスマホや携帯電話は、本来の利用価値が失われた「ジャンク品」の扱いとなり、提携企業で粉砕処理と部品再利用が行われるそうです。

今や生活に不可欠なスマホ。自宅にある中古品をどうするのが最適解なのか、よく考えて判断した方がよさそうです。

(読売新聞メディア局 永原香代子)

【紹介したトピ】▽スマホ等の買い替え

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