パンツ専業ブランド・ベルウィッチが日本人体型を考慮した美脚パンツの現在形
2023年10月9日(月)12時0分 JBpress
名品は時間を掛け積み重ねられた伝統の力が生み出すもの。そして物作りの情熱は、やがて過去の名品さえも進化させていく。ロングセラーとヘリテージをつむぎながら誕生したニューデザイン。その二つを知ることで、ブランドの持つ本質と革新性が見えてくる。
写真/青木和也 スタイリング/荒木義樹(The VOICE) 文/長谷川 剛(TRS) 編集/名知正登
現代を生きるラテン系パンツ専業ブランド
はき心地良くスタイルをスマートに見せるパンツ作りには、数々のノウハウを要する。なかでも美脚にこだわるイタリアには、各種の技術を蓄えたパンツ専業メーカーが数多く存在する。とりわけ昨今注目を集めるブランドがベルウィッチだ。
1975年イタリア南部のプーリアにてスタートした同ブランドは、職人的な物作りにモダンな感性を取り入れるパンツ作りの名手として、本邦セレクトショップからの信任も篤い実力派。
プーリア州のマルティニフランカという街の小さな工場にて、100%地元採用の社員で運営を行なっており、今では希少と言える正真正銘のイタリアメイドを貫いている。小規模ながらハイテク設備にも投資を欠かさず、製造工程の一部には、近代的で合理的な生産体制も組み込んでいるという。イタリアでも屈指の高級生地メーカーが多いビエラの厳選素材を用い、若い感性にて作る堅実なパンツは、これからさらに支持を得ていくこと確実なのである。
【BASIC ITEM】クラシカルにしてモダンな使いやすさも兼備
ブランドを代表する定番パンツとなるのがこの「スコッチ」。リリースして約6年を数える不動の人気モデルである。ヒップを大きくホールドする深い股上が醸すゆったりした腰回りと、腿部分から脚先に掛けて絶妙に絞ったテーパードシルエットが美脚の秘密。
また、ヒダが内向きとなるクラシカルなインプリーツに加え、ベルトループを排したサイドアジャスター式など、服好きに刺さる独特なヴィンテージディテールもポイントのひとつ。全般的にツウ好みの仕様ではあるものの、素材は優雅なドレープを描くポリウール混紡生地にして手洗いOKな便利生地。硬軟を巧みに取り混ぜた不動の人気パンツなのである。
【NEW ITEM】日本人体型を考慮した美脚パンツの現在形
新時代のドレススタイル愛好者から支持を得ているベルウィッチ。はき心地に優れ、どこか立ち姿がスマートに見えるシルエット作りにある。2023年の新作である「Jモレッロ1P」は、まさにその期待に応えるかのような美脚仕立て。イタリア国内ですでに地位を築いている「モレッロ1P」をベースに、日本人のフラットなヒップに美しくフィットするようにアレンジが加えられている。
脚筒部分は細身でシャープに攻めつつも、西洋人より太いふくらはぎを持つ日本人に合わせた念入りの調整が加えられており、細くても引っ掛かりにくい独自シルエットを実現。このモデルではイタリアの高級素材メーカーによるコットンクロスを採用しており、リッチな起毛を持つ素材使いはジャケットにもカジュアルなカットソー等にもマッチする一本となっている。
※写真はシングル裾ですが、製品はダブルの仕様となります。
●商品の問い合わせ先:アマン TEL:03-6805-0527
筆者:長谷川 剛