リニューアルした天下一品のカップ麺はお店の味になったのか? 旧作と食べ比べて検証してみた!

2022年10月10日(月)10時50分 食楽web


左が新バージョン、右が旧バージョン | 食楽web

『天下一品』(通称:天一)といえば、ご存知のとおり「こってり一筋」をモットーに、どろりと濃厚なラーメン「こってり」が有名ですよね。筆者も大好きで、禁断症状が出ると、東京でも数少ない直営店である高円寺店まで行って必ず“こってり”を食べます。また、店に行く時間がないときには、ストックしている天下一品のカップ麺を食べることも。


お店で食べる天下一品の「こってりラーメン」

 ただ、カップ麺の場合、いくら美味しくてもお店のようなこってり感はありません。以前、食楽webで天下一品のカップ麺の“こってり度の再現性”を考察した際にも、カップ麺のスープは、お店のようなこってり感はなく、むしろサラサラしていて、お店のこってりとは「似て非なるもの」と結論づけました。

 やはり天一の生み出した唯一無二のこってりラーメンを、カップ麺として再現するのは難しいのです。


リニューアル前の天下一品のカップ麺のスープはサラサラしています。

 ところが、です。つい先月末(2022年9月末)、『天下一品』のカップ麺がリニューアルされたとのニュースが飛び込んできました。コンビニで見るとすでに新バージョンが置かれており、「史上最高のこってりへ」というキャッチコピーが大書されていました。

 この新商品について調べると、「お店のこってりスープに近づけることに成功した」と書いてあります。それが本当なら、これはかなりの朗報。早速そのリニューアルバージョンを購入し、自宅にストックしていた旧バージョンと比較することにしました。

リニューアルでこってり具合がかなりUP!


天下一品のカップ麺。左が新バージョン、右が旧バージョン

 さっそく新旧のカップ麺を比べてみると、まずカップの大きさが違います。新型のほうが一回り大きい。ちなみに内容量は、旧バージョン(308円)が1食134g(492kcal)、新バージョン(385円)は1食138g(503 kcal)。量もカロリーも、そして値段も昔よりアップしたわけですね。さらに中に入っているスープやトッピングも違います。

●旧バージョン
・後入れの粉末スープ
・後入れの液体スープ
・かやく(チップ状のチャーシューやメンマ、ネギ)

●新バージョン
・先入れの粉末スープ
・後入れの粉末スープ
・後入れの液体スープ
・かやく(リアルな形の丸型のチャーシューと細長メンマ、ネギ)

 といった具合に、リニューアルによって、お値段も内容もリッチな感じになっているのがわかります。特にスープに関しては“先入れ粉末スープ”が新たに加わったのが大きな特徴です。これが果たして味にどう影響してくるのか、気になりますね。


熱湯を注ぐ前に、「先入れ」の具材やスープを入れた状態

 というわけで、どちらにも熱湯を注いで4分ほど待ってフタをあけ、かき混ぜてみます。この時点ではっきり違いがわかりました。新バージョンのスープは、旧バージョンと比べて、かき混ぜる箸が重く感じるほど、かなりどろどろ!


新バージョンの「天下一品」カップ麺。レンゲですくってみても、その粘度の高さがよくわかります

 いざ実食してみると、スープの味の印象もかなり違います。とろみ感が強くなったせいでしょうか、新バージョンは旨みもアップした印象。味もより濃厚に感じます。ちなみに麺は、旧バージョンと同様、生麺に近い食感で、つるつるしてコシもあって、相変わらず美味しいです。


左が新バージョン、右が旧バージョン。スープだけを並べて比べてみても新作のスープは色味が濃く、脂も多く浮いていることがわかります。

 店の味には遠く及ばないにしても、旧バージョンもけっこうイケていたのに、リニューアルしたことで、さらにこってり感が強まり、濃厚なスープになったのは間違いありません。格段に美味しくなった気がします。

 ただ、あえて言えば、とろみや濃厚な味については旧バージョンよりアップしているものの、やっぱりお店の“こってり”とはまったく別モノ。お店でいただくこってりの、粘度が高いだけではない、鶏ガラと野菜十数種類の野菜でじっくり作るポタージュのようなどろどろなスープを、カップ麺で実現するのは相当難しいんだろうな、という感想を持ちました。

 とはいえ、お店で食べるこってりとカップ麺を比較して細かいところをつつくのも野暮というもの。実際に食べてみて、カップ麺として史上最高のこってり感というコピーには納得できたし、旧バージョンよりも遥かにお店のこってりの濃厚なコクに近づいたのは確か。何より、これはこれで美味しいのです。

 いずれにしても、唯一無二の天下一品のこってりスープを目指すなかで、カップ麺のクオリティがどんどんアップしていくのは素直に喜ばしいことです。みなさんもぜひ新バージョンの天下一品のカップ麺を食べて、その進化のほどを体感してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

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