ここが日本...だと? アメリカ映画から飛び出してきたみたいな「ダイナー」が愛知にあった
2021年11月1日(月)8時0分 Jタウンネット
アメリカの映画で登場人物たちがよく食事している場所といえば——ダイナーだ。
ハンバーガーやフライドポテト、サンドイッチやパンケーキのような大衆的な食べ物が出てくる店で、その独特の内装や雰囲気に憧れる日本の映画ファンも少なくない様子。
実は、そんなアメリカ映画の世界に入りこんだかのような気分を味わえる店が、愛知県にあるらしい。
半田市にある「ケーズ ピット(K's Pit)」だ。
赤と青のネオンが輝き、店の前には可愛らしい形の車が数台とまっている。外観はそのまんまアメリカン・ダイナーである。
いったいどんな店なのか? アメリカンにこだわっているのは、なぜなのか?
Jタウンネット記者は、オーナーの大村憲太郎さんに詳しい話を聞いてみた。
テーブルも椅子もオーダーメイド
「ケーズ ピット(K's Pit)」オーナーの大村憲太郎さんはこう話してくれた。
「私はスペイン料理店で調理人をやっていたのですが、アメリカが好きで、お金を貯めては、よくアメリカ旅行に行ってました。ロサンゼルスにアパートを借りて、サンディエゴやラスベガスに車で遊びに行っていたわけです。気に入ったアンテイーク雑貨などを買い集めては、楽しんでいたのです。
25歳になって、独立したいと思ったのですが、その時、考えました。それまでのキャリアを生かしたスペイン料理か、趣味のアメリカ料理か? 結局、趣味の方を選んだわけです。この店を始めたのは、20年前です。いま46歳になりました」(大村憲太郎さん)
店の内装も徐々に改良を加え、20年かけて、理想に近いものに創り上げてきたそうだ。
この座席の形や、店内のカラー。「これこれ!」と思う人も多いのではないだろうか。
大村さんによると、「ダイナーは雰囲気が大事」。
テーブルや椅子は既成のものでは満足できず、何とオーダーメイドで作ってもらったもの。それでも大村さんの目標はまだ先にあり、今も改良を続けている最中だという。
こんなにも「アメリカンダイナー」に魅了されるようになったきっかけは、一体何だったのだろう?
記者の疑問に、大村さんはかつて名古屋にあった「伝説の店」の存在を教えてくれた。
「実は、私の若い頃、名古屋市天白区に、『ジョージーズ・ダイナー』という伝説のお店があったのです。それはもう素晴らしい店でした。その店にインスパイアされ、この世界に踏み込んでしまったというわけです。その店は閉店してしまいましたが、当時のオーナーはもう80歳を超えていらっしゃると思いますが、うちの店をときどき訪ねてくださっています」(大村憲太郎さん)
「こだわっているものばかりですよ。みんなこだわっています」という大村さんの言葉通り、「K's Pit」は内装だけでなく、料理へのこだわりもすごい。
超アメリカンなハンバーガーはもちろん、メインディッシュとしてこんなメニューも提供している。
この、ステーキのボリューム。本場顔負けの「アメリカン」である!
気になる方は、ぜひお店へ行ってみてほしい。