キレイを習慣づける道具で大掃除も楽に。 中川政七商店のほうきとちりとり

2022年11月1日(火)10時2分 ソトコト

掃除を億劫にしない、デザインの工夫とは


中川政七商店の「吉野桧のほうきちりとり」も、そんな出しっぱなしが絵になる道具。やはり、佇まいのよさを考えてつくられているのか、お話を伺ってきました。





今回ご対応いただいたのは、中川政七商店のプロダクトデザイナー、大久保優希さん。「吉野桧のほうきちりとり」など、主にキッチンやインテリア関連のプロダクトを担当しています。
大久保さん:中川政七商店では使い勝手だけでなく、佇まいに着目したさまざまな掃除道具を開発しています。インテリアになるようなカーペットクリーナー、フローリングワイパーなどがありますが、この「吉野桧のほうきちりとり」もそのひとつ。すぐ手に取れるように出したままにしておける、"見せる掃除道具"としてデザインしました。
毎朝の玄関掃除が習慣であればよいのだけれど、慌ただしい毎日を送っているとなかなかーー。出かけようとしたら落ち葉に気づいたなんていうときはすぐ使いたいし、玄関脇に立て掛けたままでも格好がつく、ほうきとちりとりは重宝しそう。





美しくて強い吉野桧で長く愛される道具に


創業300年、日本各地の豊かな素材、技術、風習を活かした暮らしの道具が支持される中川政七商店。今回の道具も、吉野桧という素材の美しさがまず目を惹きます。
大久保さん:吉野桧は節がなくて曲がりも少なく、年輪の幅が均一なので木目が美しい。耐久性も高く古くから建築に用いられ、法隆寺にも使われていると聞きます。美しくて強い吉野桧は、長く愛用できる暮らしの道具にも最適です。
シンプルに見えて、吉野桧の扱いに長けた職人だからこそ実現したデザインになっているのも特長とのこと。
大久保さん:ちりとりにほうきを収納すれば自立するようになっており、場所を取りません。その接合部は安定して自立させるために、金具や磁石を付けるのが一般的なのですが、無駄のない美しさを追求するために使っていません。数ミリ違わずにカットするのは生きた素材なので難しいのですが、天気や桧の個体差に合わせて調整し、ぴったりと組み合うよう熟練の技で丁寧につくられています。





大久保さん:ほうきの穂には左官刷毛にも使われる馬毛と塩化ビニルの混毛を選び、手軽に水洗いできるようにしています。使い始めは少し毛が抜けますが、毛を留めている針金が使いながら錆びることによって抜けにくくなっていきます。





「ちりとりのハンドルは真鍮で、吉野桧とともに経年変化が楽しめる素材です。一つひとつ、育てていくように使っていただけたら」と大久保さん。
こまめな掃除を習慣づけてくれそうな道具があれば、年末の大掃除も手間取らないかも。日々の片付けやお手入れが苦手で、つい先延ばしにしてしまうという人は、掃除道具を佇まいのよいものに変えてみてはいかが。
▼中川政七商店の公式サイト
https://nakagawa-masashichi.jp/
文/時津 木春

ソトコト

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