ADHDのフリーランスが実践する、お金の管理方法。iDeCo、NISAを始めて実感したことは…
2024年11月18日(月)12時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
2024年11月1日から、フリーランスが安心して働ける環境整備を目的とした法律「フリーランス・事業者間取引適正化等法」が施行されました。フリーランスという働き方が普及するなか、ライターのいしかわゆきさんは、不注意や多動・衝動性などの特性がある「ADHD(注意欠如・多動症)」を抱えながら、フリーランスとして活躍しています。そこで今回は、いしかわさんの著書『ADHD会社員、フリーランスになる。 自分らしく生きるためのお仕事ハック』より一部引用、再編集してお届けします。
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フリーランスが最低限やるべきお金のこと
わたしがフリーランスとして独立することになったとき、母から投げかけられたシンプルな一言があります。
「えっ、お金大丈夫なん???」
母が真っ先にお金の心配をしたのには理由があります。それは、わたしがお金の管理に関して超絶ルーズだから。
「いま口座にいくらあるのか」「来月はいつ請求が来るのか」というのを管理するのがものすごく苦手なんですね……。
というわけで、ADHDのわたしが最低限やっているお金のことをシェアします。
「引き落とし」を徹底、口座とカードは絞る
(1)すべて「引き落とし」を徹底する
はじめから引き落としができるものは、速攻で引き落としにするのが鉄則。電気代もガス代もすべて口座引き落としか、クレジットカード払いにしています。銀行振込やコンビニ振込は確実に忘れるからね。
なので、わたしは引き落としができないものは届いたらその場でスマホから振り込むことを徹底しています。それでも、支払いを忘れて督促状が届いたことが何度もあります……。もうイヤ!
すべての支払いが自動的にされるような設定にしておくこと、地味に大事です。
(2)口座とカードを無駄に作らない
ADHDはマルチタスクが苦手です。そんなわたしたちが複数枚クレジットカードを持っていいはずがない!
使うカードがひとつなら、引き落とし日を管理しなくてもよくなるし、「引き落とし日なのに口座にお金を入れ忘れた」ということもなくなります。
キャンペーンやポイントとの兼ね合いはあれど、そこはぐっと堪(こら)えて口座とクレジットカードは絞ること。
可能であれば、事業用と個人用で分けると、確定申告が格段にラクになります。
お金に関するストレスをフリーにする
(3)現金は使わず、家計簿アプリで自動記帳を
現金を使うことで、一番面倒になるのが収支管理です。現金で支払った場合、レシートを1枚1枚見ながら記録をつけなければいけませんが、クレジットカードやネット決済なら、オンラインで自動記帳することができます。
(写真提供:Photo AC)
「この日は何にお金を使ったんだっけ?」というのが、労力いらずで一瞬で確認できる。これをミラクルと呼ばずに何と呼ぼうか。
一番ありがたいのが、クレジットカードの支払日と金額がわかること。
クレジットカード各社も事前にメールや手紙で教えてはくれますが、まぁそんなものをいちいちチェックする余裕はないので、一括管理できるのはありがたいです。
会計ソフトとも連携しておけば、確定申告も楽々なので、お金に関するあらゆるストレスがフリーになります。個人的に、ここへの投資は惜しむ理由がないと思ってます。
積み立て運用のメリット
(4)ほったらかしの積み立て投資で節税する
以前、投資家の方に取材させていただいたときに、「とりあえず積み立てておけばいいんじゃない?」と軽いノリで言われたことをきっかけに、数年前から「iDeCo」と「NISA」をしています。
初心者はチャートを見ず、どんな状況でも分散投資しながらコツコツと積み立てて、最終的に「増えてる!」となればいい……とのことだったので、それに習って積み立てています。
今のところ、何もせずにほったらかしていますが、着実に増えているのでラッキー。それに、個人的には「節税できる」というのがすごく魅力的です。
10万円を口座に入れておいても何も起きないけれど、投資をしていれば節税になる。だったら投資のほうがいいんじゃないかと思ってやっています。
iDeCoに関しては、「60歳にならないと受け取れない」というデメリットがありますが、現在の医学の進歩や自分の健康状態を見る限り、「これは60歳まで確実に生きるだろうな」と思ったのでやっています。こちらも節税になるのでオススメです。
ズボラだけど将来のために何かはしておきたいという方は、ぜひこの「積み立て運用」を検討してみてください。
※本稿は、『ADHD会社員、フリーランスになる。 自分らしく生きるためのお仕事ハック』(清流出版)の一部を再編集したものです。
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