年末の大掃除でも大活躍!?掃除を少しでもラクにできる「姿勢」とは?

2022年12月23日(金)17時0分 ココカラネクスト

 いよいよ今年も残り1ヶ月を切りましたね。「クリスマス」や「年末年始」といった言葉を耳にする機会も多くなってきたのではないでしょうか。

そんな年末の「恒例行事」の一つといえば、大掃除。今回は、「疲れないカラダ大図鑑」(アスコム社)より、年末の大掃除はもちろん、毎日の掃除にも役立つ「疲れにくい」掃除方法をご紹介します。

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ゴシゴシするように掃除機をかけるのはダメージ大!

まずご紹介するのが、掃除機をかける際の姿勢です。

ひと昔前に比べて、掃除機の性能は格段にアップしました。にもかかわらず、昔からの習慣で、まるでデッキブラシでゴシゴシするように、前傾姿勢になって掃除機をかけている人はいるのではないでしょうか?

両手で掃除機を持ち、前傾姿勢になって、体の正面でゴミを吸い込む姿勢だと、体は重力の負荷によって、知らず知らずのうちにダメージを受けてしまいます。

現代の掃除機は床に押しつけなくても、充分にゴミを吸いとってくれます。

次のような楽チンな姿勢で掃除機をかけるようにしましょう。

【疲れにくい掃除機のかけ方】

・体の重心を一直線にして、前かがみにならない
・体よりやや後ろの横で掃除機を持つ

体のやや後ろの横で掃除機を持つと、自然と前かがみになりにくく、体の重心を一直線に保つことができます。

この姿勢のまま、あとは掃除機を床にすべらせていくだけです。

手には力を入れず、散歩でもしている楽な気分で行なえば、掃除機がけで疲れにくくなるでしょう。

疲れにくい窓拭きの姿勢 ポイントは「遠位置」

続いて、はたきがけや、窓拭きをする際の姿勢です。

これらの掃除は、「遠位置」を活用すると、疲れにくくなります。

※「遠位置」については、下記を参照してください

(動作解析による検証では、人間の体は「近位置」「中間位置」「遠位置」の3つが関わっていることがわかっています。近位置は実際に動かしている場所、遠位置は力学上近位置の対角となる場所、中間位置はその途中です。

何かを持って動かすとき、手が近位置、肘が中間位置、肩が遠位置となります。

筋肉の疲れは、近位置から遠位置に向かって順に影響を及ぼすため遠位置の肩から動かす意識を持つだけで、疲労感は全く変わるはずです)

この2つは、中腰姿勢ではなく、直立の状態でするのが通常です。そのため、右手で作業するとしたら、左肩が遠位置になります。

はたきがけの際、右利きの人は、体の正面ではなく、体の右側のエリアにはたきをかけるようにしてください。この時、遠位置の左肩を、はたきをかけるリズムに合わせて軽く揺すったり回したりすると、筋肉に疲労がたまりにくくなります。

窓拭きの場合も、考え方は同様です。

窓拭きでよく見かけるのが、体の正面の窓を拭いている動作です。正面作業では力がこもらず、肩こりの原因にもなります。

窓を拭くときは、右利きの人は体より右のエリアを拭くようにします。そして、はたきがけと同様に、窓を拭くリズムに合わせて、遠位置の左肩を揺らしたり回したりします。

この動作だけで、ずいぶんとラクに掃除ができるはずです。

中腰でのお風呂掃除は腰痛の危険性大!

そして、家事の中でも、とくに労力を使うのが、お風呂の掃除ではないでしょうか。

中腰になって浴槽の側面を磨いたり、しゃがんで浴槽の底を磨いたりと、無理な姿勢で掃除をしていると、どっと疲れが溜まってしまいます。腰痛になる危険性が高い作業です。

お風呂掃除のときは、できる限り、立った状態か膝立ちで行うようにしましょう。

お風呂の構造的に、中腰のほうが磨きやすい場合が多いですが、中腰のまま壁や浴槽の側面を磨いたりすると、腰に大打撃を与えることになってしまいます。

立った状態か、膝立ちで、正面ではなく、体の右側エリアを順番に磨いていくのが、もっとも筋肉や関節に負担をかけない磨きかたです(右利きの場合)。

また、その際も、磨く位置から体が離れすぎないほうが、負担が減ります。上から自分を見たとき、体の面積をできるだけ小さくするように心がけましょう。

床を磨く際は、膝立ちで、必ず片手を前について体を安定させるようにしてください。カメラの三脚と同じで、人間の体も足だけの2点で支えるより3点で支えるほうが安定します。3点で支えたスタンスの中で床を磨くと、力を入れやすいです。

是非、これらを活用して、毎日の掃除、そして年末の大掃除を少しでも疲れにくい姿勢で行ってみてください。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【参考文献】

『疲れないカラダ大図鑑』(アスコム刊)

【著者】
夏嶋 隆(なつしま・たかし)

メディカルトレーナー。動作解析専門家。大阪体育大学サッカー部、関西国際大学サッカー部トレーナー。
1957年、大阪府出身。大学を卒業後、実業団バレーボール部の指導者としてキャリアをスタート。
当時無名だった久光製薬バレーボール部をいきなり国体優勝に導き一躍注目されるが、道半ばにして医師に完治不能と言われた怪我を負う。だが、最後の望みをかけて訪ねた、かつて旧日本軍の軍医も務めていた医師のもとで治療を受けるとみるみる回復。
その治療方法と、患者に真摯に向き合う姿勢に感銘を受け、同医師に師事。手技療法の道に進む。
そこでの経験をもとに、人間の動作を観察・記録し、科学的アプローチを背景にした、人間が本来持つ力を十分に引き出す指導する、動作解析の専門家として活躍を始める。
とくにアスリートからの支持は絶大で、指導を受け活躍する現役のプロ選手は、サッカー界だけでも30名以上。
また、知る人ぞ知る存在から、突然、夏嶋氏のもとを訪れる人が多く、自身の治療院のドアを開けたら、日本代表選手が立ち尽くしていて驚いた、ということもしばしば。
現在も、スポーツ界の発展に尽力し、また、医者もあきらめる怪我を負った人を救い続けている。

ココカラネクスト

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