ヴィーガン夫婦の1歳半の幼児が餓死…死亡時の体重はわずか6kg 行き過ぎた思想が招いたフロリダ州の虐待死事件を解説
2024年12月23日(月)16時30分 ニコニコニュース
今回紹介する動画は、ニコニコ動画に投稿された『【2019年】『ヴィーガンの子供が餓死』突然死した1歳半の子供 ヴィーガンの親に十分な栄養を与えられず死亡 両親に6つの有罪判決【ゆっくり解説】』というゆっくりするところさんの動画。
2019年、アメリカで発生したヴィーガン主義の夫婦が、我が子を餓死させた事件について、音声読み上げソフトを使用して解説しています。
■1歳半の幼児、体重わずか6キロで発見
魔理沙:
アメリカ合衆国南東端に位置し片側は太西洋、もう一方はメキシコ湾に面した海に飛び出したような特殊な形をしたフロリダ州某所で、この日、1人の幼児が病院に運ばれた。
この子は当時1歳半ほどの小さな男の子で、母親の「Aさん」によって地域の医療機関に運び込まれていた。Aさんの話によれば、「自宅で少し目を離した隙に息子が意識不明状態になっていた」ということだった。
霊夢:
そんな小さな子が意識不明ってかなりまずい状況なんじゃ……。
魔理沙:
ああ。子供の容態は一刻を争う、非常に危険な状態で、担当した医師は直ちに子供を集中治療室に運び、治療を開始した。しかし、運ばれた時点で男の子の呼吸は停止しており、意識不明状態になってからかなりの時間が経っていたようで、医師たちの懸命の治療も虚しく、搬送後約30分ほどで死亡が確認された。
霊夢:
な、亡くなったんだ…意識をなくしてからかなりの時間って、どうしてそんなことに……?
魔理沙:
担当した医師たちはAさんの子供を診察した際、その体を見て驚いていた。この男の子は生後約1年半が経過しているにも関わらず、痩せ細った体をしており、なんと体重が約6kgほどしかなかった。
霊夢:
基準が分からないけど、それってそんなに少ないの?
魔理沙:
ああ、通常生後1歳半ほどの子供の標準体重は約10.9kgで、この男の子の体重はこれをはるかに下回っていた。
霊夢:
は、半分くらいしかないじゃないの!
魔理沙:
そのため男の子の体は骨張っており、飢餓状態にあったと見られ、重度の脱水症状も起こしていた。このことから医師は、両親による児童虐待の可能性を鑑み、警察に通報を行った。そして男の子の遺体は検視に回され、Aさんとその夫は警察による取り調べを受けることになった。その結果、恐ろしい事実が判明した。
霊夢:
なになになに……。
魔理沙:
実はAさんたちは、脱動物虐待搾取主義の夫婦で、いわゆる「ヴィーガン」の生活を送っていた。
霊夢:
ヴィーガン……。
魔理沙:
これは「自分の目的のために動物を利用する権利はない」という思想に則った主義の一つで、あらゆる用途のために、人間による動物からの搾取を終わらせることを目的に、衣食その他すべての目的において実践不可能でない限り、いかなる方法による動物の搾取をやめる生活を送る人たちのことで、Aさんと夫は普段から動物由来のものを一切使用せず、デモなどにも参加する活動家として生きていた夫婦だった。
また、家庭での食事にもこれを取り入れており、他の子供も全員、生の野菜と果物しか口にしていなかったという。
霊夢:
ある意味かなり過激な生活ねそれ。ていうか、それで必要な栄養素を補えるものなのかしら?
魔理沙:
不可能ではないが、かなり難しいだろう。Aさんは警察の取り調べに対し、「うちは家族全員ヴィーガンです」「私も夫もずっと野菜とフルーツしか食べていません。それは子供たちも同じこと。息子は亡くなる前の数週間、母乳だけで他に何も食べていませんでした」と供述していた。
霊夢:
母乳だけ……それで栄養が足りなかったのかしら。
魔理沙:
世界保健機関(WHO)によれば、母乳は2歳もしくはそれ以上の年齢まで継続することを推奨しているが、これは生後5ヶ月から6ヶ月頃から離乳食などでその他の栄養素を十分に取った上での話だ。
母乳には多くの栄養素や免疫物質が含まれており、2歳以上になっても母乳育児をすることで、子供の免疫力を高めたり脳の成長を促進させることができると言われているため、WHOが推奨しているが、1歳半まで完全に母乳だけでは栄養が不足してしまう可能性がある。
霊夢:
だからあんなにガリガリだったんだ……。
魔理沙:
このことから警察、自治体はAさんの自宅を調査し、そこで3歳、5歳、11歳の子供を発見したが、3名とも肌の血色が非常に悪く、歯は黒ずんでおり、いずれもあの男の子と同じく体重が標準の半分ほどしかなく、筋肉は衰え、骨と皮ばかりの状態になり、警察に保護された後、病院で診察を受けた結果、重度の栄養失調と脱水症状を起こしていたことが分かった。
霊夢:
イヤアアアアアアア! ひ、ひどすぎる。
魔理沙:
警察はその後、Aさん夫婦を児童虐待、育児放棄など合計6つの容疑で逮捕し、書類送検し、刑務所に勾留した。その後、裁判が行われた。
裁判でA容疑者は「ヴィーガン生活を送っていたが、息子には母乳も与えていた。母乳で子供を育てるのは罪ではない」と無罪を主張したが、フロリダ州司法局特別被害者ユニットの主任は「彼女は我が子を死に追いやるような育児を選択したのです。ヴィーガンという思想、プライドが男の子の命を奪いましたが、それは人間の命を軽視した無謀な行動だったと言えます」「ヴィーガンなどの思想信条を持つことは自由です。しかし、それを他人、それも何も分からない子供に強要することは、動物を痛めつけることよりも罪深いことでしょう」と語り、A容疑者夫婦を激しく非難した。
霊夢:
子供たちがあんなにガリガリになっていたのは、ヴィーガン云々関係なく、まともに育児ができていないってことよね……。
魔理沙:
また、裁判では他の子供たちの悲惨な状態についても指摘され、子供たちに必要な栄養を意図的に与えなかったとして、育児放棄、ネグレクトを長期間行っていたとも指摘された。これに対し、A容疑者の弁護士は亡くなった男の子と両親が写った写真を見せ、「これが我が子を殺したいと思う母親の表情ですか?」と述べ、子供が亡くなったのは事件ではなく、あくまでも悲劇的な事故であったとの主張を繰り返した。
だが検事側は「亡くなった子は以前にも体調が悪化し、相談所職員が訪問した際、医療機関の受診を強く勧めていたが、Aは子供に医療処置を受けさせることを拒否していた記録もある」と語り、以前から不適切な育児を続けていたと主張した。
霊夢:
医療も動物実験とかでできたものだったから拒否してたのかしらね。
魔理沙:
裁判は長期化したが、2019年に行われた裁判で、陪審員は「亡くなった子供は両親の身勝手な思想により、長期間まともな食事を与えられず、苦しんで餓死した」として、殺人罪、一連の児童虐待、育児放棄の罪でA容疑者に有罪判決を下し、終身刑を言い渡した。
また、夫にも同様の罪で終身刑が言い渡され、残りの子供たち3人は州の施設に引き取られることになったという。
霊夢:
うう……有罪になっても死んだ子はもう帰ってこないのよ……。
魔理沙:
実はアメリカではこういった菜食主義やヴィーガンといった思想、生活を子供に強要し、死亡させるといった事件が過去にも何度か発生していた。
霊夢:
環境とか動物のことを考えて、こういう生活をするのは個人の自由だし、誰かに批判されるようなものでもないのかもしれないけど、それを他人に押し付けたり、普通の生活を送ってる人を非難するのはダメよね……。
魔理沙:
そうだな。日本でもそうだが、思想信条の自由は誰にでも与えられた権利なので、どのような思想を持っていたとしても、それは最大限尊重されるべきだ。然は然り乍らも、その自由を享受しながら第三者に自らの思想を押し付けるようなことは絶対にあってはならない。
霊夢:
こういう事件があると、ヴィーガンの人全体が悪いみたいな話にもなりやすいから、そこも注意しないといけないわね。
魔理沙:
そうだな。こういった思想を否定するのも自由ではあるが、このような件はあくまでも一部での話だからな。ただ、こういった環境活動家などが問題を起こしたりしていることも事実なので、難しい問題だな。
ヴィーガン主義を徹底した夫婦が、その信念を子供に強要したために発生した悲しい事件でした。
元の動画では、より詳しく解説を行っていますので、気になった方はぜひ動画をチェックしてみてください。
▼動画はこちらから視聴できます▼
『【2019年】『ヴィーガンの子供が餓死』突然死した1歳半の子供 ヴィーガンの親に十分な栄養を与えられず死亡 両親に6つの有罪判決【ゆっくり解説】』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm44424123
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