三菱UFJ銀行“17億円窃盗事件” 今村由香理容疑者(46)が「私だって恋がしたい!」と叫んだワケ
2025年2月4日(火)7時0分 文春オンライン
「飲み会ではニコニコ笑顔が印象的。周囲を気遣える良い人でしたが……」
三菱UFJ銀行の支店で顧客の金品を盗んだ容疑で逮捕された元行員の今村由香理容疑者(46)。数年来の知人が容疑者の知られざる素顔を明かした。
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後輩からも慕われていたはずが…。鍵を不正に使って窃盗
顧客の貸金庫から十数億円の貴金属や現金を盗んだとして懲戒解雇されていた今村。彼女が逮捕されたのは、事案の発覚から75日が経過した1月14日夜のことだった。取調べに対し「間違いありません」と容疑を認めている。
「逮捕容疑は昨年9月下旬、練馬支店で鍵を不正に使い、顧客の男性2人の貸金庫から金塊計約20キロ(時価計約2.6億円相当)を盗んだというもの。盗んだ金品は都内や千葉県内の質店7店舗に質入れし、約1億7000万円を不正に得ていました」(社会部記者)
その大半を、銀行の内規で禁止されているFX(外国為替証拠金取引)で生じた巨額損失の穴埋めに充てていたという。ただ、職場では動揺をおくびにも出していなかったようだ。
「堅実な仕事ぶりで、後輩から慕われていた。ハラスメント問題などへのコンプライアンス意識も高く、部下を指導することもあったようです」(銀行関係者)
トップクラスの酒豪で、日本酒を飲みながら号泣
では、プライベートではどのような姿を見せていたのだろうか。
冒頭の知人が続ける。
「今村さんとは、飲み友達を見つける目的で不特定多数が集まるSNS上のグループを通じて知り合いました。誰かが『飲みに行きませんか?』と誘うと、参加してくれた。互いに仕事などは明かさないのですが、彼女は三菱UFJの行員であることを口にしていました。飲み仲間でもトップクラスの酒豪で、日本酒が好き。特に好きな銘柄は『新(あら)政(まさ)』で、日本酒が飲める店に入ると、『メニューの端から端まで頼もうよ』と言っていたこともあったほどです」
母子家庭で育ち、私立短大を卒業後、一般職で入行した今村。総合職に転向して順調にキャリアを積んでいたはずだったが、飲み会では職場に関する悩みを吐露することもあった。
「支店長の悪口や、顧客から『死ね』と言われて傷ついたなど……愚痴っていた姿を覚えています」(同前)
時には、日本酒が進んで情緒不安定になる場面も垣間見られたという。
「承認欲求が強い『かまってちゃん』なところもあって、グループの中でも手料理や旅行先での写真を頻繁に送っていました。ある日の飲み会では、大したことでもないのに『誰も私を気にかけてくれないの?』と号泣しながら拗(す)ねていたんです。泣き姿は号泣会見で有名な野々村竜太郎さん(元兵庫県議)ばりだった。大の大人がここまで泣くのか、と衝撃的でした」(同前)
「私だって恋がしたい!」と叫ぶ
十数年前に結婚した夫との仲について言及することも。かつては「共通の趣味であるテニスで仲良く汗を流していた」(親族の男性)ようだが、
「実は旦那さんとの関係は冷え切っていて、『旦那は私にもう興味ないから』と言っていた。出張が多いことから浮気を疑っているようでした」(前出・知人)
遂には酔っ払った末に、
「私だって恋がしたい!」
と叫ぶことまであったという。
改めて夫が暮らす今村の自宅を訪ねたが、インターホンに反応はなかった。
別の社会部記者が語る。
「被害総額は17億円超と見られ、余罪捜査は続いている。金塊の窃盗に加えて、今後、現金の被害がどの程度立件できるのか不透明ですが、数年単位の実刑は避けられなそうです」
恋をすることは、金塊を盗むより難しそうだ。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年1月30日号)
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