「面白いことを言う人」と「つまらない人」、頭の中で考えている手順の違いとは?

2024年2月29日(木)6時0分 ダイヤモンドオンライン

「面白いことを言う人」と「つまらない人」、頭の中で考えている手順の違いとは?

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「面白い発想を次々に繰り出す人は、頭の中で考えている手順がある」そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。「IPPONグランプリ」「笑点」などの芸人さんが活躍する場がある一方、「ネット大喜利」「ケータイ大喜利」「ラジオのネタメール」など、一般の人にも大喜利に参加できる場は増え、いまや空前の「大喜利ブーム」である。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもあるのだ。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)

Photo: Adobe Stock

「冷静」に考えよう

 大喜利では、「お題」が出されます。 まず、それをちゃんと読むことが求められます。 というのも、突飛な回答をすればいいと思い込んでいる人が多すぎるからです。

〈お題〉「相田みつをが言わなそうな言葉」選手権

 を例に考えていきましょう。 このお題の要素を分解してみます。

「相田みつを」「言わなそうな言葉」ですね。

 この2つの条件を満たすことが大事です。 よくやりがちな失敗は、後半の「言わなそうな言葉」だけを読んで瞬発的に答えてしまうような回答です。 たとえば次のように、思いついたギャグをそのまま言うような人がいます。

「はい、おっぱっぴー!(小島よしおのギャグ)」「ヤー!(なかやまきんに君のギャグ)」

 など、パッと思い出しただけのような回答です。 たしかに、「相田みつを」はそれらのギャグを言わないかもしれません。 こういうものを友達同士で言い合っているだけなら、面白く感じてしまうかもしれません。 仲間内なら、何を言ってもウケるようなことってありますよね。

 ただ、第三者がそれを見ても「何が面白いんだろう?」としか思わないはずです。 ここで、よく考えてみてください。「おっぱっぴー」も「ヤー」も、どちらも「相田みつを」である必要がありませんよね。

 お題をちゃんと読むことが大事です。

 ここでは、「相田みつを」という有名人に注目することが求められているのです。 ただそれを意識するだけで、回答の質はグッと上がります。

「正しく読む」だけで導き出せる

 マジカルバナナの要領が大事になります。

「相田みつをといったら、〇〇」

 の「〇〇」を連想するのです。

「相田みつをといったら、詩人」「相田みつをといったら、名言」「相田みつをといったら、にんげんだもの」

 というように、「相田みつを」から連想することを、ただ並べるだけでOKです。 ノートの真ん中に「相田みつを」と書いて、そこから連想するものをまわりに書いてみてください。それだけで十分です。

 ここでは、「にんげんだもの」という有名な言葉が連想できたとしましょう。 そして、お題は「言わなそうな言葉」なので、それを否定してみるとどうでしょう。

〈回答〉 にんげんだったら、だから何なんだよ

 いかがでしょうか。これだけで、ちゃんと回答になっていますよね。

 ここでやったことは、ただ「お題に沿って順番に考える」ということだけです。それだけで、模範回答を導き出すことができるのです。

 ここでのポイントは、「いきなり面白いことを考えない」ということです。

 お題を与えられたときに、ちゃんとお題を読み取れるかどうか。 そこで冷静に立ち止まる力が試されるのです。

(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)

坊主(ぼうず)ポケモンGOのやりすぎで坊主バーをクビになった僧侶日本一の大喜利アカウントX(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。

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