「毎日SNSで時間がとける」という人は頭が悪い。では、頭がいい人はどうしている?

2025年4月24日(木)6時20分 ダイヤモンドオンライン

「毎日SNSで時間がとける」という人は頭が悪い。では、頭がいい人はどうしている?

いつも謙虚で控えめなのに、なぜか一目置かれる人がしていることとは? 世界で話題となり、日本でも20万部を超えたベストセラー『「静かな人」の戦略書』の著者、ジル・チャンが待望の新作を刊行。謙虚な人ならではの作戦を伝授する『「謙虚な人」の作戦帳——誰もが前に出たがる世界で控えめな人がうまくいく法』だ。台湾発、異例のベストセラーとなっている同書より、特別に内容の一部を公開する。

Photo: Adobe Stock

デジタル・デトックスへの挑戦

 もしあなたも私と同じようにデジタル・デトックスに挑戦したら、きっとそれが想像以上に難しいとわかるはずだ。

 ニール・イヤールとジュリー・リーは、ベストセラー『最強の集中力』で、これは脳の初期設定が不満と不快感になっているからだと言う。

 どれだけ楽しい(あるいはすばらしい快楽をもたらしてくれるだろう)ことを体験しても、あなたの満足度はあっという間に初期設定に戻ってしまう。

 だからネットからどれだけ刺激を受けても、すぐにまた退屈し、新しい刺激を探してしまうのだ。(中略)

SNSを「目に入れない」ようにする

 私のクライアントは世界中にいるので、タイムゾーンもばらばらだ。こちらが何時であろうと、世界のどこかでは私の返信を待っている人がいる。

 いまのポジションに就いたとき、最初はどうしたらいいかわからず、夜中の3時になると自然に目が覚めてしまって、メールの返信をしていた時期もあった。

 未読のメールを見つけると、開かずにはいられなくなり、気がつけば朝になっていたなんてことも少なくない。

 コービー・ブライアント(NBAのスター選手で、毎日早朝に練習する習慣があった)ほどではないが、私も朝4時の景色を何度も目にしているのだ。少しも健康的じゃないけれど(苦笑)。

 スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンの著作『スマホ脳』(新潮社)を読んで、これは自分自身が招いたものだと気づいた。

 メールボックスに太字で表示される未読メールの件名、メッセージアプリに赤い丸で表示される未読メッセージの数、SNSの未読の投稿の表示……。

 これらはすべて、アプリに注目させ、より長い時間アプリ内にとどまらせようと綿密にデザインされたメカニズムなのだ。

 さらに、スマホの画面が発するブルーライトは、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制する。

 だから寝る前にスマホをいじったり、夜中に目を覚ましてメッセージをチェックしたりすると、大脳に昼だと誤認させてしまう。

 どうりで私の睡眠の質がどんどん悪くなっていったわけだ。

実行に1分もかからない

 私はニール・イヤールとジュリー・リーのアドバイスにしたがって、スマホのアプリの並べ方と設定を変えた。

 ホーム画面には実用的なアプリ(マップ、電話、メモ、配車など)だけを残し、SNSアプリはその他の探しにくい場所に移動し、通知をすべてオフにした。実行するのに1分とかからなかった。

 だが、すごいことが起こった。

 次の日、スマホをさわる時間が半分に減ったのだ!

 しかも使用時間のほとんどが、仕事のメールのやり取りか、勉強のためのポッドキャストの使用だった。(中略)

 もし他人の投稿が気になって気になって仕方ない場合は、アメリカの精神科医アンナ・レンブケ博士の言うとおり、10分待とう!

 博士によれば、各種の快楽刺激(ネットサーフィンをする、唐揚げを食べる、スマホゲームをする、薬物を摂取するなど)は大脳にドーパミンを分泌させるため、自力では抜け出すことが難しくなり、依存症につながるという。

 だが幸いなことに、大脳には内分泌を自然に調整するメカニズムが備わっている。

 もしあなたがチョコレートケーキを1つ食べて、心身が快感を覚え、もっと食べたいと思ったら、いちばんよい方法は「待つ」ことだ。

 大脳がドーパミンの分泌を通常の量に戻すまで待ったら、もうそれほど食べたいとは思わなくなっているはずだ。

 だから、もう1本ユーチューブを見たくなったとき、もう1瓶ビールを飲みたくなったとき、もう1話ドラマを観たくなったときは、10分待とう。きっと予期せぬ効果があるはずだ。

(本記事は、ジル・チャン著『「謙虚な人」の作戦帳』からの抜粋です)

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