塀や柵で囲まれた自動車解体「ヤード」、盗難車の隠匿・輸出拠点か…パキスタン国籍の男ら容疑で逮捕
2025年4月26日(土)19時40分 読売新聞
埼玉県警察本部
さいたま市内の自動車解体施設「ヤード」に盗んだ車を運び込んだとして、埼玉県警は23日、パキスタン国籍で越谷市、会社役員の男(42)ら容疑者5人を窃盗と組織犯罪処罰法違反(隠匿)の疑いで逮捕した。ヤードを拠点に盗難車の輸出を繰り返していたとみて、県警が捜査している。
県内では自動車盗難が多発しており、2024年の認知件数は781件と過去5年間で最多となった。ヤードは人が立ち入れないように塀や柵などで囲まれた造りが多く、県警は盗難車の搬入先となっている可能性があるとみて、警戒を強めている。
発表によると、5人は何者かと共謀し、昨年10月上旬、熊谷市銀座の駐車場からスポーツ用多目的車(SUV)を盗み、さいたま市岩槻区浮谷のヤードに運び込み、隠した疑い。県警は5人の認否を明らかにしていない。
県警幹部によると、捜査の過程で盗難車の売却先として、周囲を鉄板で囲んだこのヤードが浮上。防犯カメラの映像などから盗難車の搬入を確認したという。
県警は、解体された盗難車がコンテナに入れられ、いずれかの場所にトラックで運び出される様子も確認した。容疑者らが、解体した車を輸出しようと税関申請していたことも判明しているという。