関東の水がめは貯水率低下一服 来週はまとまった雨なく渇水懸念残る

2023年8月19日(土)10時20分 ウェザーニュース

2023/08/19 10:08 ウェザーニュース

8月に入ってから関東の水がめである、利根川水系9ダムの貯水率は急速に低下を続けていました。8月中旬になり放流量の調整や台風7号による雨で、一旦、低下のペースは落ち着いています。
ただ、来週にかけてもまとまった雨は予想されておらず、今後の渇水の懸念は残っている状況です。

台風7号の影響で貯水率は若干増加

利根川水系9ダムの貯水率は18日(金)0時の時点で66%で、10日(木)に比べると6ポイントほど上昇しました。この時期の平均値の9割弱で、8月中旬になって貯水率の低下は一服している状況です。
9ダムの中で最大の貯水量の矢木沢ダムでは8月10日以降、放流量を減らしているため、ここ1週間ほどの貯水率はほぼ横ばいとなっています。また、矢木沢ダムに次ぐ貯水量の下久保ダムでは、台風7号や湿った空気の影響で13日(日)〜17日(木)にかけて100mmほどの雨が降り、貯水量は少し回復しました。
さらに八ッ場ダムが3年前から運用開始されているため、8ダム時代に比べて7%ほど全体の容量が増加。以前よりは余力が大きくなっています。

来週にかけてまとまった雨の可能性は低い

週間予報

現時点では近年の渇水年ほどの貯水率の低下ではなく、すぐに水不足に陥る状況ではないと考えられます。ただ、来週にかけてまとまった雨が降る可能性は低く、雲が多めながらも気温の高い状態が続く予想です。
最新の1か月予報では9月前半にかけても気温は平年よりも高い予想となっています。台風や秋雨前線などによる雨がない場合は貯水率が低下を続け、2012年のように9月に入ってから取水制限が行われてもおかしくありません。
日頃から水の無駄遣いをしないよう、心がけておきましょう。

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