季節やフシによって味が変わる?! 意外と知らないレンコンの秘密

2022年10月15日(土)5時15分 ウェザーニュース

2022/10/15 05:00 ウェザーニュース

レンコンは今頃から冬にかけて旬を迎える野菜です。煮物や天ぷら、きんぴらなど、さまざまな料理に使え、食感と独特な形で食卓を彩ります。
このように身近な野菜ですが、意外と知られていないことがあるそうです。千葉県船橋市の青果店、大吉青果の大久保沙英子さんに伺いました。

レンコンは初秋で生長が止まる

茨城が全国の約半分のレンコン出荷量を占め、2位の徳島以下を圧倒しています。
「レンコンは田んぼで栽培される野菜で、大体9月末までに生長が止まります。その前段階で収穫するものもありますが、田んぼの中にそのままにしておく場合もあります。
これは、レンコンを生長が止まった後も田んぼの中で寝かせると、主成分であるでんぷんが糖分に変わり、旨みが増す性質を利用しているのです」(大久保さん)
なんと、同じレンコンでも、収穫時期によって味が変わるというのです。寝かせないレンコンと、寝かせたレンコンではどのような違いがあるのでしょうか。

新レンコンと寝かせたレンコンの違い

「生長が止まる前に収穫したものを新レンコンといいますが、新レンコンは非常に水分が多くてみずみずしく、見た目も色白で透明感があります。食感はシャキシャキと歯ざわりがよく、薄い輪切りにしてサラダや酢の物にするととてもおいしいです。
一方、寝かせたレンコンはねっとりとして甘みがあります。粘りが強くなり、糸を引くこともあります。食べ応えがあるので、一口大に切って煮物、輪切りにしててんぷらなど長く火を通す料理に向いています」(大久保さん)

とんがった芽に注目!?

レンコンは収穫時期だけでなく、節(フシ)によっても味に違いがあるそうです。
「レンコンは節によっても味がかわります。というのも、レンコンは生長するにつれて芽に向かって節が増えていきます。最初にできた1節目がもっとも成熟していて、芽がついている先端はもっとも若いということになります。
これが味や食感に影響します。先端に近い方は小ぶりで色白、新レンコンと同様、みずみずしくてシャキシャキしていますが、根元の方は太くてどっしり、色も濃いクリーム色になります。寝かせたレンコンのように粘りと甘みがあるので、煮物や天ぷらなどに向いています。
スーパーなどではバラバラになった状態で売られているので、若いか成熟かの節の違いを見分けるのは正直難しいです。もし節の先端にとんがった芽が付いていれば、これがもっとも先端だと分かるでしょう。サラダなどにしたい場合は芽つきを選ぶと間違いありません。
あとは、確実ではありませんが、より色が濃くてどっしりと重く、太くて肉厚なものほど、最初にできた成熟した節であることが多いので、こうした特徴から見分けてみましょう 」(大久保さん)
レンコンには皮膚の新陳代謝を活発にするビタミンCが多く、カリウムも豊富です。夏の間にダメージを受けた肌のためにも、お好みに合ったレンコンを選んでおいしくいただきましょう。

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