週刊地震情報 2023.11.19 フィリピンでM6.7の大きな地震 人的被害も

2023年11月19日(日)10時30分 ウェザーニュース

2023/11/19 10:30 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。
関東から東北の太平洋側で地震が目立ち、西日本の陸域でも地震が散発しています。震度3以上の地震は1回発生しました。(11月13日〜19日10時の集計)

国内:新島・神津島近海で一時的に地震が増加

新島・神津島近海の地震

16日(木)の未明から伊豆諸島・新島(にいじま)の西の海域で地震が頻発しました。最も規模が大きな地震は3時21分頃に発生したもので、マグニチュードは3.2、震源の深さは11kmと推定されています。この地震では新島村と利島村で震度2を観測しました。
新島や神津島近海は、地下のマグマ活動に関連するとみられる群発地震がしばしば発生している領域です。今年5月には今回の震源域よりも少し北側で地震活動が活発になりました。5月22日にはマグニチュード5.3の地震が発生し、最大震度は5弱を観測しています。
今回の活動はそれほど活発にならず、16日(木)の日中には小康状態となりました。

国内:トカラ列島近海で最大震度3の地震

トカラ列島近海の地震

18日(土)22時49分頃、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード3.8、深さ約20kmと推定される地震が発生しました。この地震で鹿児島県十島村・中之島で最大震度3を観測しています。
口之島の東南東の沖である今回の震源付近では11月7日(火)頃から地震が増えていて、11日(土)にはマグニチュード4.3、最大震度4の地震がありました。
トカラ列島近海の群発地震は今年5月や9月にもあり、その時の活動に比べると今回は有感地震の回数が少なくなっています。

世界:フィリピンでM6.7の地震 強い揺れで被害も

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も規模が大きかったのは、フィリピン近海で発生したマグニチュード6.7の地震です。
日本時間の17日(金)夕方、フィリピン・ミンダナオ島の南の沖を震源とするマグニチュード6.7、深さ約78kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
地震発生直後の速報解析ではマグニチュード7.2と推定されたことから、気象庁は日本でも若干の海面変動の可能性があると情報を発表しました。実際には地震の規模が少し小さく、震源も深かったため津波による海面変動の報告は届いていません。
一方で震源が陸地から比較的近かったため揺れによる影響が出ています。ミンダナオ島南部では改正メルカリ震度階級でVIIIの強い揺れに見舞われ、建物の被害や土砂災害が発生。人的被害が出ていると伝えられています。
フィリピンはフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込んでいるため、規模の大きな地震が多い地域です。ミンダナオ島周辺では2021年8月にマグニチュード7.1の地震が起きています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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