アメリカ北西部で冬の嵐 「大気の川」が水蒸気を供給

2023年12月1日(金)9時50分 ウェザーニュース

2023/12/01 09:36 ウェザーニュース

アメリカ北西部で冬の嵐が始まりました。週末にかけて大雪や大雨のおそれがあるとして、気象当局は注意や警戒を呼びかけています。

峠では週末にかけて50cm超の積雪予想

日本時間12月1日(金)の朝の時点で、アラスカの沖には発達した低気圧、カリフォルニアの沖には優勢な高気圧があります。アメリカ西海岸では南北の気圧差が大きくなっていて、西寄りの風が太平洋から継続的に吹き付ける状況です。
西寄りの風がハワイ付近にある低気圧周辺の水蒸気を輸送し、いわゆる「大気の川」を形成します。しばしば見られるパターンで「パイナップル・エキスプレス」と呼ばれています。
水蒸気が次々に供給されることでアメリカ西海岸では雲が発達し、大雪や大雨になる見込みです。オレゴン州やワシントン州にまたがるカスケード山脈周辺では特に雪や雨が強まるとみられ、峠では3日(日)にかけて50cmを超える雪が予想されます。また、標高の低い谷では強い雨や雪によって中小規模の河川での氾濫の可能性があります。
アメリカの気象当局は周辺地域に警報(Winter Storm Warning)を発表し、警戒を呼びかけています。

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