花粉飛散傾向 暖冬でスギ花粉の飛散開始が早まる見込み

2023年12月5日(火)12時30分 ウェザーニュース

2023/12/05 11:12 ウェザーニュース

ウェザーニュースは2024年春の「第二回花粉飛散傾向」を発表しました。
2024年は、1月下旬には九州や東海、関東の一部でスギ花粉の飛散が始まる予想です。飛散量は北日本の一部を除いた広範囲で2023年春よりも少なくなるものの、平年(過去10年の平均)と比べると平年並〜平年を上回るエリアが多い予想です。

暖冬で飛散開始が早まる

花粉の飛散開始時期に影響する2023年12月〜2024年2月の気温は全国的に高い傾向となります。
断続的に寒気が流れ込むため休眠打破は適度に起こる見込みで、2024年の花粉の飛散開始時期は過去10年の平均と比べるとほぼ全国的に早くなると予想しています。
1月下旬には九州や東海、関東の一部でスギ花粉の飛散が始まり、2月上旬には西日本と東日本の太平洋側を中心に広範囲で飛散が開始する予想です。
2月中旬には北陸や東北南部、2月下旬から3月上旬には東北北部でも飛散が始まるとみています。

スギ花粉は2月中旬から本格的に飛散

スギ花粉が本格的に飛散するのは九州で2月中旬〜3月上旬、中国・四国や東海、関東・山梨は2月中旬〜3月中旬、近畿では2月下旬〜3月中旬の予想です。
北陸・長野や東北南部では2月下旬〜3月下旬、東北北部では3月上旬〜4月中旬になるとみています。九州など早い所では3月中旬に入るとスギ花粉の飛散は徐々に収まり、代わって西日本や東日本ではヒノキ花粉の飛散が増えていきます。

ヒノキ花粉が本格的に飛散するのは九州で3月中旬〜4月上旬、中国・四国で3月中旬〜4月中旬、近畿から関東・山梨で3月下旬〜4月中旬、東北南部は4月上旬〜中旬とみています。ただ、北陸や東北南部ではヒノキの樹木が少ないため、スギ花粉に比べると飛散量が少なくなる見込みです。
北海道でシラカバ花粉の飛散が本格化するのは4月下旬〜5月中旬の予想で、ちょうどゴールデンウィークと重なる可能性があります。

飛散量:全国的に平年並〜平年を上回る予想

2024年春の花粉飛散量は、北日本の一部で2023年を大きく上回るものの、その他のエリアでは広範囲で2023年を下回る予想です。
2023年の飛散量が記録的に少なかった北海道ではその反動で2023年の約6倍の飛散量になると予想しています。
一方、2023年に飛散量が多かった西日本や関東では飛散量が減少し、2023年の半分程度になる地域もあるとみています。全国平均では2023年比で69%となる予想です。

平年(2014〜2023年の平均飛散量)と比べると、近畿から東北では平年をやや上回るエリアが多く、九州南部と中国・四国では平年並のエリアが多くなっています。
北海道では平年の約2倍と飛散量が多くなる予想です。全国平均では平年比で128%となる予想です。

スギの雄花調査を実施

本発表では11月4日〜19日にウェザーニュースアプリで行なった「スギの雄花調査(北海道はシラカバ)※」の結果を活用しています。
雄花調査の結果、雄花の付き方について「全体に雄花が出来ている」という回答が最も多くなりました。また「全体に雄花が出来ており、密度も高い」という回答は「雄花が観察されない」という回答より3倍近く多くなり、雄花の量が当初予想を上回るエリアがありました。
本発表では雄花調査の結果を考慮し、2024年の飛散量予想を前回発表(10/3発表)から一部更新しています。
※ユーザーからスギの雄花の写真を送っていただくとともに、写真の雄花がどんな状態かを4つの選択肢(全体に雄花が出来ており、密度も高い/全体に雄花が出来ている/雄花はまばらに出来ている/雄花が観察されない)で答えていただきました。

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