【精神科医が教える】「執着を手放す」となぜ心がラクになるのか?

2024年12月27日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン

【精神科医が教える】「執着を手放す」となぜ心がラクになるのか?

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Photo: Adobe Stock

「執着を手放す」とは?

今日は「執着を手放す」ことについてお話ししたいと思います。

これまでも「執着を手放すとラクになりますよ」というお話をしてきましたが、あらめてその意味を考えてみたいと思います。

まず、「執着を手放す」ということは、それ自体が目的ではありません。執着を手放すことによって、残るものが大切なんです。

自分にとって本当に大事なものを見極め、優先順位をつけるために執着を手放すということです。

思い切って割り切る勇気

人間は欲深い生き物なので、放っておくとあれもこれも気になって執着しがちです。ところが実際には、多くのことにこだわることはできません。

本当に大事なことだけを残して、それ以外は「どうでもいい」と思い切って割り切るほうが、結果的に物事がうまくいくことが多いのです。

だからこそ、自分にとって何がいちばん大切なのかを意識することによって、それ以外の些細なこだわりを手放すことが大切です。

増やせるものと増やせないもの

些細なことに執着してストレスを抱えたり、余計な労力を費やしたりするのは避けたいものです。なぜなら、増やせるものと増やせないものがあるからです。

お金は増やせても、時間はどうにも増やせません。与えられた時間は限られていて、誰にとっても1日24時間ですよね。

その限られた時間で、あることを選べば、別のことはできなくなりがち。もし、あれもこれも執着してしまうと、本当に大事なものに時間を割く余裕がなくなってしまいます。

実はとても怖いこと

自分にとって大切なことを取捨選択せず、目の前のことに追われているうちに、ふと後で気づくのです。「自分にとってこれがいちばん大事だったのに、ぜんぜん時間を使えていなかった……」と。

時間を割けないということは、いずれその大事なものを失うことにもつながります。執着を手放さないままでいるのは、実はとても怖いことなんです。

自分にとって何がいちばん大切か

だから、「執着を手放す」というよりも、「自分にとって何がいちばん大切か」を考えることが重要です。それを定期的に自分に問いかけて、見失わないようにする。

さらに、そのいちばん大事なことに時間を使うことを忘れないでください。これが、執着を手放すことの本質です。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。

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