務安空港で炎上の旅客機、前日含め日本で何度も発着…LCCのチェジュ航空が日韓路線を積極就航

2024年12月29日(日)20時40分 読売新聞

炎上する旅客機(29日)=ロイター

 韓国南西部・務安国際空港で29日に発生した航空事故で、事故機を運航していた格安航空会社(LCC)の「チェジュ航空」は、2005年設立の格安航空会社(LCC)で、アジア・太平洋地域の50都市に就航しており、日韓間でも17路線を結んでいる。昨年には、日韓路線で計357万人の旅客を輸送した。

 今月10日からは、長崎—務安間で週3往復のチャーター便を就航させた。今回の事故機(ボーイング737—800型機)は、事故前日の28日などに長崎空港に運航。新千歳、成田、関西、広島、福岡など国内各空港にも離着陸していた。

 今年1月には、同型のチェジュ航空機が福岡空港に着陸後、駐機場への地上走行中に誤って誘導路を外れ、エンジンの試運転を行うエリアで立ち往生するトラブルがあった。

 今回の事故を受け、チェジュ航空が就航している国内の空港では、不安を訴える声が相次いだ。

 ソウル発の便で夜、成田空港に到着した東京都葛飾区の女性会社員(28)は「冬休みを利用して旅行に行っていた。事故の知らせを聞き、飛行機に乗るのが不安だった」と語った。

 関西空港ではこの日、ソウル(仁川インチョン)や釜山プサンなどを結ぶチェジュ航空の各便がほぼ予定通り運航した。

 午後6時30分発の仁川空港行きの便で、旅行に向かう大阪市の会社員女性(29)は「1か月前から予定を組んで楽しみにしてきた。事故があったから点検をしっかりしていると信じたいが……」と声を落とした。

 福岡空港は仁川、釜山プサンとの間で毎日計7便が運航している。日本食が好きで今年だけで8回来日している韓国人の会社員(33)は「チェジュ航空は本数が多くて安く、とても便利。大変な事故が起き、すごく心配している。しっかりと原因究明をしてほしい」と語った。

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