リーシングコンサルティング会社ジェイ・プランによる新しいアート事業「fence&art」。駅ビル・商業施設の工事中の“仮囲い”をキャンバスに描く意味とは。

2024年1月15日(月)10時0分 PR TIMES STORY

●きっかけは工事の仮囲い期間に感じた課題感

駅ビル・商業施設のリーシングコンサルティングを手掛ける株式会社ジェイ・プラン(代表:米田亮介)が工事期間中の仮囲いをゆたかに彩ることを目的にスタートさせたアート事業がfence&artです。まず、リーシングというのは一般的にはリース業務や賃借のことを指し、不動産業界においては賃貸の不動産物件に対してテナント付けを行い、仲介業務を行うことを意味します。弊社の「リーシング」では、駅ビル・商業施設をメインフィールドに活動し、デベロッパー様の目線に立ち、MD・フロアコンセプトなど方向性を合わせたうえでテナント誘致活動のお手伝い・サポートなどを行います。駅ビル・商業施設の案件情報は世に出回るケースが少ないですが信用と実績にて、弊社では現在年間約200店舗ほど出店のお手伝いをさせていただいております。そして、この出店に対して必要となるのが工事期間であり、必ずそこには“仮囲い”が建てられます。仮囲いは無機質で殺風景なイメージがあり、どこか寂しい印象を与えてしまいます。商業施設に訪れるお客様、そこで働く方々が笑顔になる空間を提供するために、仮囲いをキャンバスにアートやイラストを描き華やかで楽しい空間をつくることをはじめました。

●そこに描く意味を考える

本事業をはじめるにあたり、仮囲いを活用している事例など情報収集を行いました。その中で、「保育園のこどもたちの作品を飾るケース」、「営業中であるショップの告知ポスターを貼るケース」などが多く見受けられました。白い壁があり、そこを埋めるためという発想が強く、どうしてこの作品を飾る必要があるのかという想いやコンセプトまで考えられているものは少なかったです。わたしたちは、リーシングの仕事でデベロッパー様とテナント様の想いをつなぐ役目として動いておりますが、このアート事業では、仮囲いの持ち主であるデベロッパー様の施設コンセプトや地域性などを汲み取り、どういったアートがふさわしく、どのアーティストなら表現できるのかをしっかりと提案をしていくことで、仮囲いそれぞれに意味のあるアートを描くことを目指しています。

●アートの力を再認識。コロナ禍でのスタートも、みんなが笑顔に。

2020年に起きた新型コロナウィルスは、駅ビル・商業施設、そこに出店する店舗にとって大きな影響を与えました。fence&artは、コロナ前から準備をしていたのですが、本格的に事業がスタートとなったのはコロナ禍の影響でできた仮囲いでした。

世の中に暗いニュースが増え、先の見えない状況で、仮囲いアートは本当に必要なのだろうかという葛藤はもちろんありました。しかし、白い寂しい仮囲いに色鮮やかなアートが描かれると、空間が明るく華やかになり、それを見ると前向きなポジティブな気持ちにさせられるのでした。仮囲いアートの前に立ち写真を撮る姿、何かある!と駆け寄っていくこどもの姿など、そこには白い仮囲いのままだと存在しなかった“笑顔”がありました。そして、この“笑顔”を増やしていくことがわたしたちのできることであり、やりたかったことだと認識させられました。

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●この場所、この期間だからこそ生まれる特別感。

小田急マルシェ多摩センターのリニューアル工事に伴う仮囲いにアートを制作しました。リニューアルでは、日常をより豊かにしてくれる店舗を揃え、地域の方との“つながり”をより深く強くすることを目指しており、仮囲いには“つながり”をテーマにしたアートを制作したいと考えました。リニューアルオープンとなる2021年11月末には、街はクリスマスのイルミネーションが始まるタイミングで、多摩センターのイルミネーションの中心に飾られる大きなクリスマスツリーは、多摩市と友好都市である長野県富士見町から寄贈された「モミの木」が使われているというエピソードを知りました。世の中ではコロナの影響による緊急事態宣言、まん延防止がでている頃で、離れていてもつながっている友好都市という“つながり”を題材に制作することが、この場所で、この期間だからこそやるべきことと考えました。そして、2都市の行政に「モミの木」のエピソードを題材にしたいということを伝え、快く許可をいただき、実現に向けて動き出しました。アーティストには、多摩美術大学で講師を行う多摩市にゆかりのある開発好明氏と、長野県富士見町を拠点に活動するyuka氏に参加いただき、“つながり”をテーマとした素敵な作品を制作いただきました。

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●アーティストたちの新しい表現の場にも

世界と比べ日本では、ウォールアートを街中で見かける機会がまだまだ多くありません。それは同時に、アーティストにとって描く場所や機会がないということを示しています。そもそも、ウォールアートと聞くとアンダーグラウンドなカルチャーで閉鎖的な印象を持っている人も多く、実際にこの事業をはじめるまで私たちもそうでした。

駅ビル・商業施設には、ワーカーから、ファミリーやカップルまで、老若男女問わずたくさんの人が訪れます。そんな不特定多数の方々に触れる仮囲いをキャンバスにアートを描くという行為は、アーティストから「責任感とやりがいを感じる」「すごく貴重な経験ができた」などご意見をいただいております。

作品や活動自体を気軽にスマホひとつで拡散できる世の中だからこそ、仮囲いという大きなキャンバスに描かれた絵の具の質感や筆の筆圧から醸し出すエネルギーなど作品の空気をリアルで感じれる場所が必要なのだと感じさせられました。


●デベロッパー、テナント、お客様、アーティスト…多角的な視点で商業施設を盛り上げる。

仮囲いが建っているのを目にすると、繁盛しなかったのかな?などマイナスな印象を持ってしまいますが、駅ビル・商業施設というものは、世の中のトレンド・ニーズを取り入れながら店舗を入れ替え、アップデートされるものです。

そのため、世の中が動いている限り店舗の入れ替えも終わらずに、そのたびに仮囲いも建つことになります。仮囲いというこの場所、この瞬間しかない特別なキャンバスに、今後もそこに描く意味を模索し、新しいアートの表現の場を創造していきたいと思います。


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