野村HD、富裕層向け「バンキング部門」設立へ…信託銀とノムラ・バンクを位置づけ
2025年2月28日(金)15時41分 読売新聞
野村ホールディングス傘下の野村証券
野村ホールディングス(HD)は28日、新たに第4の「バンキング(銀行)部門」を4月1日付で設けると発表した。「金利のある世界」が到来する中、主に富裕層向けの貸し出しを拡大する。株式相場に依存しない取引を増やして収益基盤の安定化を図る。
野村HD傘下の野村信託銀行とノムラ・バンク(ルクセンブルク)をバンキング部門と位置づける。既存の個人、法人、資産運用の3部門に並ぶことになる。
野村信託銀行は、富裕層や金融資産を持つ人に対し、株式や債券を担保にした貸し出しをしているほか、資産承継、相続サービスを提供している。
バンキング部門に相当する現在の税引き前利益は約100億円。貸し出しによる手数料を増やすなどして、2031年3月期に300億円以上を目指す。他の銀行からの中途採用も強化する。
野村HDは昨年、31年3月期の税引き前利益5000億円超を目標に掲げた。24年3月期は2738億円で8割増となる。