サラリーマンでも「年収3000万円」は実現できる…「日本人の上位0.3%」に入るたった一つの方法
2024年3月4日(月)8時15分 プレジデント社
※本稿は、上岡正明『MBA保有の脳科学者が教える 年収1億円の人になる「強運脳」』(宝島社)の一部を再編集したものです。
写真=iStock.com/Hanasaki
サラリーマンでも「年収3000万円」は実現できる(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/Hanasaki
■年収1億円を目指すにはどうしたらいいのか
本気で年収1億円を目指す方法として、私は次の3つの複合的な収入の道を提案してきました。
①仕事の年収を極限まで高める(または会社を経営)=労働投資
②株式投資=金融投資
③副業=収入のレバレッジ
今現在、私は強運とこの3つの収入の方法を組み合わせることで、年収1億円を実現しています。
年収1億円に満たない人が、こういう話をしても机上の空論にすぎませんが、私の場合は自分の実体験をベースに、それぞれの収入の方法で、現実的に年収1億円を稼ぐためのノウハウを紹介することができます。
まず①の「労働投資」、すなわち「仕事の年収を極限まで高める(または会社を経営)」というところから始めていきましょう。
■日本人の平均年収は457万6000円
今、日本のサラリーマンはどのくらいの年収を稼いでいるのでしょうか?
国税庁が2023年9月27日に発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は457万6000円、うち正社員だけで見た場合は523万3000円となりました。
これを見る限り、年収1億円なんて夢のまた夢のように思えますよね。
ただし、この国税庁の数字は、すべての年代層の労働者の平均給与で見ていますので、当然まだ年収の低い年齢層も統計データの中に入っています。
■どの年代も1000万円に届かない
そこで、転職サイトの「DODA」が調査して同年12月4日に公表しているデータを見てみましょう。
すると、平均年収は20代で352万円、30代が447万円、40代が511万円、50代以上が607万円となっていました。
いずれにしても、どの年代層でも年収は1000万円にも届いておらず、それを2ケタ上げて1億円にするのは、相当大変なことになります。
そこで冒頭述べたように、給与所得だけで1億円を実現しようとは考えず、給与による年収は3000万円くらいを目指しましょう。
そして株式投資で6000万円、副業で1000万円くらいの収入があれば、年収1億円に到達します。
■全体の約0.3%しかいない
しかし、年収3000万円も、そんなに楽に達成できる金額ではありません。
再び国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」を見て見ましょう。
これによれば、調査対象のサラリーマン(給与所得者)約5078万人のうち、年収2500万円を超える給与所得者は全体の約0.3%(約17万人)しかいません。
同調査の統計データの最高年収が2500万円なので、このデータから年収3000万円以上の人の正確な数はわからないのですが、0.3%よりもさらに少なくなるということです。
つまり、年収3000万円以上の給与所得者は「17万人以下」、実際は10万人以下くらいだろうと思われます(図表1)。
出典=『MBA保有の脳科学者が教える 年収1億円の人になる「強運脳」』
■ネガティブな考えは捨てよう
こうした統計データを見るまでもなく、皆さんはこう思うのではないでしょうか。
「うちの会社で年収3000万円なんてムリ、ムリ」
「これまでも頑張ってきたけど、ほんの少ししかベースアップしない」
「うちの会社は年功序列で、上司が年収1000万円なのに、自分が3000万円なんてありえない」
そんなネガティブな考えが頭によぎった人は、今すぐ自分の頭を「こつん」と叩いてください。
目を覚ませ、という意味で叩くのです。
人間は、もともと変化を望まない生き物ですから、現状維持がいちばん楽なのです。
ただ、楽な状態にあぐらをかいている間にも、あなたのライバルたちはどんどん先に行ってしまいます。
結局、現状を打破しようと行動を起こした人だけが、年収3000万円、さらには年収1億円を可能にしているのです。
まずはこのことを頭に叩き込み、決してネガティブ思考に陥らないようにしましょう。
写真=iStock.com/west
あぐらをかいている間に、ライバルたちはどんどん先に行ってしまう(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/west
■手取りの給料はデータ以上に下がっている
おそらく、サラリーマンの多くが「年収3000万円なんてムリ」と考えてしまう原因は、次のような現状があるからではないでしょうか。
日本人の平均年収は、バブル期をピークに減少の一途をたどっています。
にもかかわらず、年金や健康保険、介護保険などの社会保険料は、年々上がり続けています。
つまり、手取りの給料は、公表されるデータ以上に下がっているわけです。
日本はモノやサービスの値段が持続的に上昇しているインフレ社会を目指しています。今はまだデフレですが、近い将来、政府が目指すインフレ社会になることはほぼ間違いないと私は見ています。
そのほうが政府にとっては好都合だからです。
インフレ社会では、物価上昇に連動して給料が上がっていくことで、実質資金へのダメージを回避することができます。
しかし日本は、「モノやサービスの値段は高いのに、収入は低いまま」という異常事態が続いています。
だから、「マジメに働いているのに給料が全然上がらない。生活もラクにならない」と嘆きたくなる気持ちもよくわかります。
それでは「給与で年収3000万円」なんてムリと考えてしまうのも、ムリはありません。
■「学習性無力感」の恐ろしさ
「学習性無力感」という言葉があります。
これは、アメリカの心理学者マーティン・セリグマン博士が1967年に発表した理論で、抵抗することも逃げることもできない状況に長期間さらされると、そうした不快な状況から逃れようという行動すらしなくなるという理論です。
セリングマン博士は、この論を発表するにあたり、次のような実験をしました。
まず、電気ショックの流れる部屋に2匹の犬を入れます。1匹にはスイッチを押すと電流が止まる仕掛けを施します。そしてもう1匹は、何をしても電流が止まらない環境に置きます。
その結果、スイッチを押せば電流が止まるということを学習した犬は、スイッチを積極的に押すようになりました。
一方、スイッチを切る方法を与えなかった犬は、最終的に電気ショックを受けても、何の抵抗もしなくなってしまいました。
これが「学習性無力感」です。
自分が何をやっても結果が変わらないということを学習すると、どんな状況に対しても行動を起こさなくなってしまうのです。
■日本のサラリーマンにはチャンスがある
まさに日本の多くのサラリーマンは、働いても働いても楽にならない石川啄木のような状況(※)に置かれて、「学習性無力感」から脱け出せずにいるのではないでしょうか。
上岡正明『MBA保有の脳科学者が教える 年収1億円の人になる「強運脳」』(宝島社)
しかし、「できない理由」なんて、数え上げればいくらでもあるのです。
ですから「できない理由」を考えるのではなく、とにかく年収を上げるための行動を起こすことが、今のあなたには何より大切なのです。
逆を言えば、それはあなたにとってのチャンスなのです。まだこれから年収を増やしていく「伸び代」があるということですから。
このようなポジティブなスタンスで、まずは仕事の年収3000万円に到達するための方法について考えていきましょう。
(※)石川啄木の歌集『一握の砂』で詠まれた一首「はたらけどはたらけど猶(なお)わが生活(くらし)楽にならざりぢっと手を見る」より
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上岡 正明(かみおか・まさあき)
投資YouTuber、作家、フロンティアコンサルティング代表
1975年生まれ。放送作家を経て、27歳で戦略PR、ブランド構築、マーケティングのコンサルティング会社を設立し、独立。これまでに大手上場企業など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。チャンネル登録者15万人を誇る人気YouTuberとしても活躍中。著書に『お金が増える強化書』『勝てる投資家は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)など多数。
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(投資YouTuber、作家、フロンティアコンサルティング代表 上岡 正明)