吉野家、FingerVisionが食器洗浄ロボットを共同開発

2024年3月20日(水)15時16分 PR TIMES

【大学発触覚センシング技術を開発するFingerVision】

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95912/18/95912-18-fd6b9f02b9eac907b0b434568222b7a4-1347x435.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]吉野家とFingerVisionが共同開発契約を締結
大学発の「視触覚」技術の実用化を通じて、ロボットや機械の適用範囲を広げ、様々な社会課題を解決することを目指す株式会社FingerVision(代表取締役:濃野友紀、以下FingerVision)は株式会社吉野家(代表取締役社長:河村泰貴、以下吉野家)と牛丼店舗における食器洗浄工程をロボットにより自動化・省人化する共同開発契約を締結しました。約1,200店舗ある吉野家では、使用後の汚れた食器を従業員が手で浸漬水に浸した上で1つ1つ取り出し、洗浄機用のラックへ載せ替え、食器洗浄機を使用して洗浄をしています。これらの汚れた水の中から、多種多様な種類の汚れた食器をとりだし、ラッキングする工程の自動化をロボットで完結することを目指します。


牛丼店舗の課題
吉野家では、1人の従業員が、接客から、調理、配膳、片付け等の複数の業務を担いながら効率的に業務を回しています。その中で、食器の「片付け」工程は、
・お客様への付加価値に直接的に繋がりにくい
・手や腕の汚れを伴い手荒れのリスクや怪我のリスクに繋がる
という特徴があるため、かねてより自動化のニーズが高い工程です。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95912/18/95912-18-0b0c0ae69b66a48fac4f953a547d0d2f-2012x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]食器を洗浄する工程具体的には、従業員が手で、使用後の汚れた食器を、1枚1枚浸漬層に浸して汚れを一部取り除いた後に、食器洗浄機のラックに載せ替え、洗浄を行っています。この時、浸漬層に溜まっている水は、時間の経過とともに濁り汚れていきますが、その汚れた水の中に従業員は手や腕を入れ、食器を掴み、作業を続ける必要があります。汚れた水は油分を多く含み、手荒れの要因にもなるこれらの作業は、汚れにより目視確認が難しいほどに濁った水の浸漬層内で食器が割れていることがあると、気づかずに触れてしまい、怪我をするリスクもあるため、自動化のニーズが根強くありました。



一方で、既成の全自動食器洗浄機は、大型装置が多く、ファーストフードチェーンの店舗面積や異なるレイアウト、費用面等が課題となり、複数店舗に水平展開することは難しい判断を伴います。

FingerVisionの技術を活用した解決策
こういった洗浄工程の自動化ニーズに対応したロボットを実装するにあたり、技術的に難易度が高いポイントは、以下の3点が挙げられます。
- 取り扱いしなければならない食器の種類が多い
- 油などの汚れが多いと滑りやすく、1度掴んだ後に落としやすい
- 汚れた浸漬層に沈んでいる食器を、浸漬層の外側から(外部カメラ等により)認識することが極めて困難

こういった技術チャレンジに対し、FingerVisionの視触覚ロボットハンドを活用すれば、様々な種類の食器に対する汎用的なハンドリングと、「滑り検知」による落下の回避を両立させつつ、水の中でも食器の種類や、位置、向き、距離・深さなどを推定することによって、ロボットの自律制御の幅を格段に高めることが可能になります。
取得した画像情報に基づいて、多様なモダリティの情報を取り分けることができるため、視触覚ロボットハンドの強みが活かされます。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95912/18/95912-18-3e9812a46cf61e2ed74e2f68198e75d2-2014x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]視触覚センサから取得した画像情報に基づいて、汚水の中でお皿をハンドリングするために必要な様々な情報を取得し、ロボットの制御に活かしている[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/95912/18/95912-18-070dfd3f90e631da441897c30e79f32f-1340x1806.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
実証開発結果
吉野家とFingerVisionは、今年度、最も難易度の高い「汚れた水の中から汚れた食器を取り出す工程」中心に基礎開発を進め、実店舗における実証を行っています。成果として、JR神田駅店のピークタイム(11時〜14時)の従業員によるラッキング動作に要する時間を523秒から289秒に短縮し、標準店舗で1日中稼働させることを想定した場合は、人時生産性は101.7%向上することに寄与する結果を得られました。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=Va7kONXM8rk ]
今後の取り組み
吉野家とFingerVisionは、今後、自動化の範囲を広げることで、さらなる生産性の向上と労働環境改善を目指し、近い将来、世の中の飲食店から人手による食器洗浄がなくなっている未来を実現します。『ひと』 と 『テクノロジー』 をキーワードに、「テクノロジー」を導入することで、「ひと」の価値を最大化するビジョンとともに、開発・改善を加速します。


◆会社概要
・社名: 株式会社FingerVision
・代表取締役: 濃野友紀
・開発拠点:
 ・東京都文京区本郷3丁目39-17 KOGAビル3階
 ・京都府京都市下京区朱雀宝蔵町73-1 ライトワンビル1F
・設立: 2021年10月
・URL: https://www.fingervision.jp/
・YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCRgZuTJvDxjD_7ta03BRQFA
・LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/fingervision/
・X/Twitter: https://twitter.com/Yuki_Nono_fv
・メール:contact@fingervision.jp

◆技術概要
「画像(カメラ)をベースに触覚を再現する」というコンセプトをコア技術としています。ロボットハンド等の指先に搭載することで、触覚(力や滑りの分布等)を知覚できるようになり、あたかも人が「手のひら」の感覚を使って物体を扱うような制御をロボットで実現できます。高機能(高分解能・マルチモダリティ)でありながら、経済性に優れる実用性の高さが特徴です。「触覚」センサとは言いつつも、把持対象物を見る(視覚)モダリティも備えた、まったく新しいコンセプトの「視触覚センサ」であり、ロボットと組み合わせたプロセス自動化だけでなく、無限の応用可能性を持ちます。

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