40代以上には「フェイスブックの交換」こそが最強である…「ビジネス会食」で成果を残す人が必ずやっていること

2024年3月27日(水)16時15分 プレジデント社

2021年10月25日、米フェイスブック本社前にある「いいね!」マークの企業ロゴサイン(アメリカ・カリフォルニア州メンロパーク) - 写真=時事通信フォト

写真を拡大

「ビジネス会食」で目上の人と仲良くなるにはどうすればいいのか。大手広告代理店出身のyuuuさんの著書『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』(ダイヤモンド社)より、一部を紹介する——。
写真=時事通信フォト
2021年10月25日、米フェイスブック本社前にある「いいね!」マークの企業ロゴサイン(アメリカ・カリフォルニア州メンロパーク) - 写真=時事通信フォト

■テッパンの「共通の話題」


相手の好きなことや趣味に共通点があると、一気に距離が近づく場合が多い。趣味の話がピッタリはまれば、クライアントの重役とプライベートで仲良くなれる可能性もある。


そうすればしめたものだ。自社の社員から一目置かれるに違いない。


共通の話題としてテッパンなのは、次のような内容だ。


趣味・好きなこと
出身地
出身校
行ったことのある旅行先
グルメ情報
スポーツ(ただし、野球以外)

最近ではサウナなども共通の話題として盛り上がる可能性が高いだろう。このような旅行やグルメといった幅広い層が興味を持つネタを趣味にしておくと、会話のネタに困らなくなるのでお勧めである。


共通点を見つけた際に、「○○さんと共通点が多くて嬉しいです! もっとお話聞かせてください!」と一言添えるだけで、相手からチャームのある人物だとして可愛いがってもらえるだろう。


■「ウケる会話ネタ」を仕込んでおく方法


その他では日常生活を良くするライフハックネタも会話として好まれる場合が多い。内容は、便利グッズや快適な収納など、生活に関わることなら何でもOKだ(ただし、自慢にはならないように)。


私のX(旧Twitter)やnoteをご覧になっている人はピンときたかもしれないが、


安ウマグルメ
整体・マッサージ・鍼灸の名店
疲労に効くサプリメント
いびきの治し方

あたりは興味を持って聞いてもらえることが多いため重宝している。


さらには相手が後日行動に移したことを報告してくれたりもする。実はこの原稿を書いている5日前にも、かつて会食をともにした相手から「yuuuくんが教えてくれたいびきの治療方法(レーザー治療)を試したら、いびきがなくなって妻からめちゃくちゃ喜ばれている!」と報告を受けた。


ビジネスの込み入った話をしなくても、こういった話題から話を広げ、相手の興味・関心に応じてライフハック情報を提供すればそれだけで十分会食の場を盛り上げられるのだ。


■自分の中の「バランスの悪さ」に目を向ける


もし、グルメや旅行といった汎用的な趣味がない方には、「自分の中の『バランスの悪さ』に目を向けて、ネタを探してみる」というのをお勧めしたい。人より10倍時間と金を使っているものがあれば、それはあなたの強みだ。決して恥ずかしがる必要はない。そういったマニアックな話や趣味は武器になる。


私の同期に韓国アイドルのファンがいた。会食中のあまりの熱量にゲストが感化され、その後クライアントがキャンペーンで韓国アイドルを起用する際の担当にその同期が抜擢された、という事例もある。どのようなジャンルでもいいので、自分が熱をもって打ち込めるものを増やしていく。それが結果として仕事に繋がることは十分考えられるのだ。


忘れてはいけないのは、ゲストの人生に興味を持つことだ。相手の人生に対して真摯(しんし)に向き合う覚悟を持つことが、堅牢な人間関係の構築には不可欠だ。


■誰にでも武器になる失敗談がある


役職の高い方がゲストにいらっしゃると、つい自分をアピールするために大きく見せようとしてしまいがちである。しかし忘れないでほしいのは、発言内容ではなく、「実際の行動」こそがその人の見極めに使われるということだ。会食メソッドに沿って徹底した準備ができていたなら、それだけでゲストは驚くはずだ。


会食中は、決して背伸びして自分を伝えなくてよい。付け焼き刃の知識で食やワインに関するうんちくを語る必要もまったくない。むしろ、自分の手痛い失敗談こそ会食においては鉄板ネタとなる。トラブル・失敗談は人生の宝物になると心得よう。


写真=iStock.com/filadendron
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/filadendron

■「お誘い」は絶対に口約束で終わらすな


会食メソッドに沿ったディレクションを通じてクライアントが満足し、場が大いに盛り上がった場合にはその場で「また飲もう」「ゴルフに行こう」といった話になるかもしれない。


これは、またとないチャンスだ。必ずものにしなくてはならない。他者は自分が思っている以上に、「些細な約束でも守る人物かどうか」を見ている。「口では盛り上がりながら、結局次の行動に移さない人間」は、知らない間に減点されてしまうのだ。


まず、その場で手帳・社用携帯を取り出して日程を相談しよう。その場での日程調整が難しかった場合は、次の日の御礼メールと合わせて具体的な日にちを自ら出すように。


もしかしたら相手は口約束程度と考えており、温度感が異なるかもしれない。


しかし、それでもだ。それでもチャンスを逃さないために、行動に移そう。


どんなに良い縁や機会に巡り合っても、繋げなければ可能性は広がらないのだ。


■とにかくFacebookを交換せよ


会食は若手にとって千載一遇のチャンスである。ゲストの上席者に対して自分が気に入られれば、社内でも一目置かれる存在になれるのだ。


とはいいつつも、どうやって上席者と間合いを詰めていけばいいかわからない方がほとんどだろう。多くの会食初心者は、文脈を無視して「今度ご一緒させてください!」と間合いを詰めようとしてしまう。苦笑いされることもあるだろう。


若手だからこそ向こう見ずに上席者と間合いを詰めてもいいのだが、できるならスマートに次につなげるほうがベターだ。ではどうすべきか。お勧めは第1段階としてFacebookで繋がることだ。Facebookは若者の利用率が低下しているが、40代以上にとってはいまだにアクティブなSNSである。傾向として社会的に成功している方の利用率が高いので、目上の方と仲良くなりたい場合に必須のSNSだと覚えておこう。


実際の会食現場では、次の流れでFacebookの友達リクエストをすればよい。まず序盤から中盤でプライベートに踏み込んだ話を聞き、その中で趣味や好きなことの写真を見せてもらうのだ。その際「本当に素敵な写真ですね! こういった写真はFacebookとかにもあげられているんですか?」と聞いてみよう。もし答えがYESだった場合しめたものだ。その場で「僭越ですが友達リクエストさせていただいてもよろしいでしょうか? もっと○○さんのことを知りたくて!」と聞いて交換しよう。


■ゴルフは今でも目上の人と仲良くなる「強いツール」


Facebookを交換するメリットは、ゲストのパーソナリティが非常によくわかることと、自分が積極的にいいねをすることで相手のマインドシェアを高められることにある。古今東西、どれだけ偉くなろうとも、人間はSNSでリアクションをくれる人が可愛いのだ。



yuuu『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』(ダイヤモンド社)

自分が懐に入れそうなトピックが投稿された時に「ぜひご一緒したいです!」とコメントを残し、相手から好意的なコメントを返してもらったらDMで予定を調整しよう。実際私はこの手法で会食を共にした会社の役員や代表と繋がりを深め、転職した今でもご自宅に呼んでいただけるような仲を築くことができた。


相手がFacebookをしていなかった場合、距離を近づけるのに有効なのはゴルフだ。ゴルフの話題が相手から出てきたら「自分も○○さんのようなスコアを出せるようになりたいです」と言えば、もしかしたら誘ってもらえるかもしれない。残念ながらyuuuはゴルフが得意ではないので、ゴルフを通じてゲストとお近づきになる機会を今まで10回以上は逃してきた。ゴルフは今でも目上の方と仲良くなるための強いツールとなるので、余裕があればぜひ習得してほしい。


----------
yuuu(ユウ)
会食ライター
京都大学大学院修了後、非体育会系・アルコールに弱いにもかかわらず、新卒で電通に入社。入社当時は競合代理店である「博報堂の回し者」と社内で揶揄されるほどの落ちこぼれであったが、先輩の言葉をきっかけに会食に全力で取り組むように。最大28回会食/月に及ぶ苦戦苦闘の末に、すべての会食・食事会を誰もが成功に導くことができる、徹底的に実務に即した体系的な会食ノウハウ=「会食メソッド」を独自に生み出す。その後、自らセッティングした会食をきっかけに、念願のスタートアップ企業に就職。「会食メソッド」の一部を公開したnoteは大きな反響を呼び、noteでは異例の約30万PVを達成。X(旧Twitter)フォロワー数2万9000人(2024年3月時点)。
----------


(会食ライター yuuu)

プレジデント社

「フェイスブック」をもっと詳しく

「フェイスブック」のニュース

「フェイスブック」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ