低分子化合物をスクリーニングにより選定し、間葉系幹細胞用の新規培地組成を開発

2025年4月15日(火)11時46分 PR TIMES

株式会社マイオリッジ(本社:京都府京都市、代表取締役社長:鈴木 健夫、以下 マイオリッジ)は、住友化学株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:水戸 信彰、以下 住友化学)と、マイオリッジの技術を活用した低分子化合物のスクリーニングを実施し、間葉系幹細胞(以下 MSC)を適応対象とした新規培地組成を共同開発したことをお知らせします。

MSC培養においては、長期継代後の増殖能の低下や、細胞治療での有効性の指標となる幹細胞としての性質を安定的に維持できない等の課題が挙げられます。
本共同開発は、低分子化合物を活用してMSCの増殖能を高め、幹細胞としての性質を長く維持することが可能なゼノフリー且つコストの抑えられた培地を開発することを目的としました。無血清培地やアニマルフリー培地の成分として使用される増殖因子はリコンビナントタンパク質が多く用いられますが、リコンビナントタンパク質は高価なだけでなく、温度変化に弱く、また低濃度の溶液中では特に失活しやすく、更に製造元のロット間差もみられることが知られています。そのため、低分子化合物を活用して培地中の増殖因子の使用量を軽減することは、コストだけではなく、品質の安定性においても大きなメリットがあると考えられます。

マイオリッジは、独自の培地成分データベースと探索技術を保有し、これまでに様々な培地をハイスループットに試験・探索することで、自社培地製品の開発だけでなく、再生医療等製品や細胞加工物を開発するユーザー様へ提案型の培地最適化サービスを実施してきました。
住友化学は、再生・細胞医薬事業を、医薬品に関するこれまでの研究開発や、農薬の安全性試験などで培った細胞培養に関する基盤技術を生かせる有望な分野と位置づけており、2022年より、マイオリッジとの資本業務提携を実施しています。
本共同開発では、マイオリッジにおける培地スクリーニングの手法を活用し、独自に設計した低分子化合物ライブラリーから候補化合物を選定し、新規MSC用培地として有用な化合物及び組み合わせを探索した結果、MSCの培養に適した化合物mixを見出しました。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/159820/5/159820-5-5cfef901a7e124c23a945b7b2d916ec5-1002x560.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]図1. 低分子化合物ライブラリーから候補化合物を選定した際のフロー

本共同開発の詳細はこちら(https://asset.lmsg.jp/33747/attached_file.pdf)

株式会社マイオリッジ概要
マイオリッジは、国立大学法人京都大学の研究成果を基に設立されたスタートアップ企業で、培地によって細胞のフェノタイプを改変する方法を開発してきました。独自の培地成分データベースと探索技術を保有し、様々な培地をハイスループットに設計できることを強みとして、自社培地製品の製造販売、これまでにない提案型の培地最適化サービス、モデル細胞の作製・受託開発を展開しています。細胞培養の課題解決を通した価値創出をミッションとして、細胞産業の発展に貢献します。

【お問い合わせ】
株式会社マイオリッジ -Tel : 075-585-4560
-Email : sales@myoridge.co.jp

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