育休復帰したものの、子どもの体調不良で遅刻早退ばかり。「子持ち様」と言われたらどうしよう……

2024年5月14日(火)21時25分 All About

女性のキャリアについての気になる悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答。今回は「育休復帰後の働き方」について。

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女性のキャリアについての気になる悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答。今回は「育休復帰後の働き方」について。
(質問)
子持ち様と言われたらどうしよう……育休復帰したら子どもの体調不良で遅刻早退ばかり。肩身が狭くてつらいです。
(回答)
「保育園の洗礼」は多かれ少なかれ誰にでも起こるものです。仕事の前倒し、進捗(しんちょく)の共有は今まで以上に心がけ、仕事の生産性を高めるように努めましょう。転職に踏み切る前に、直属だけでなく他部署の上司への相談、先輩ママ、パパへの相談、パートナーとの話し合いなど、現状でできる策に取り組むことをおすすめします。
詳しくは以下で解説します。

「保育園の洗礼」は誰もが通る道

子どもの体調不良による遅刻早退、休みは、個人差はあれどほぼみんなに起こるものです。そういった事態を想定して、日ごろから生産性を上げ、仕事を前倒しする習慣をつけておくことが大切。また、急な不在でも周囲が困らないように、カレンダーで予定を共有したり、仕事の進捗をチームのメンバーや上司に小まめに報告しておきましょう。
普段から成果にこだわった仕事を心がけ、感謝の気持ちを伝えておけば、自然と周囲の人がサポートしてくれるような関係性が築けるはず。また、チームワークを意識し、普段から周囲の人をサポートするような動きも大事です。

給与が低い、昇進の遅れ……マイナスを乗り越える方法

時短勤務によって出産前よりも給与が下がってしまったり、独身・子どもがいない同期と比べると昇進・昇格が遅れてしまったりすることもあるかもしれません。
ただしこれは、労働時間が少なかったり、業務量を調整してもらったりしているのであれば、ある程度は仕方がないこと。子どもが小さいうちは焦らず、「キャリアの踊り場」と捉え、いま置かれている状況で出せる成果を追求するのがいいでしょう。

「職場に理解がないから転職!」と判断する前にすべきこと

育児をする社員に理解がない職場だった場合、転職を検討するのも1つの方法ですが、転職先では新たな人間関係を築く必要があるため別の苦労も発生します。そのため、転職する前にまずは「本当に理解がない職場か」を見極めましょう。
例えば、異動などで所属部署や直属の上司が代わるだけで働きやすくなるケースは珍しくありません。また、直属の上司が子育て経験がない場合、単に「どのような配慮をすればいいか分からない」ということも。正しい要望であれば、遠慮なく伝えることも大切です。
直属の上司に言いづらい場合は、他部署の上司や先輩ママ、パパに相談してみることも有効。さまざまな人に話を聞くことで、会社の考え方や方針を判断する一助になるはずです。
これらの努力をしてみても状況が改善しないときや、明らかなマミートラック、理由のない減給、降格などがされている職場は不当なので、転職に向けて動いてみるといいでしょう。

家庭内の分担、公的・民間サービスも活用して

パートナーがいる人であれば、急なお迎えを分担するのも1つです。体調不良以外でも、学校や保育園の行事もありますし、子どものことは全て自分が、となると仕事との両立は苦しくなります。パートナーにも早いうちから子どもがいる働き方に慣れてもらいましょう。
また、家庭内だけで乗り越えることが難しい場合は、ファミリーサポートや病児保育などの育児支援サービスを利用するのも手です。こうしたサービスを利用する際は、事前の登録や顔合わせが必要な場合が多いので、あらかじめ準備しておくといいでしょう。時短になる家電やミールキットを活用するなど、少しでも負担が軽くなるような工夫をしてみるのもおすすめです。
子育てをしていれば、日々の仕事に影響する時期は誰にでもあります。そして、いつかは終わります。「肩身が狭い」と感じて仕事が手につかなかったら本末転倒。「今はそういう時期」と割り切り、「周囲に迷惑をかけない」ではなく「協力してもらうことが多い」と捉えてみてはどうでしょうか。
常に子どものそばにいた育休中と比べると生活リズムがガラッと変わる職場復帰。慣れるまではつい肩の力が入りがちですが、自分を追い込みすぎず、周囲の力をうまく活用して乗り切ってくださいね。
この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。
(文:小林 佳代子)

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