貸金庫、メガバンク初の廃止へ…みずほ銀行秋田支店・高コストと需要減で採算見込めず
2025年5月14日(水)5時0分 読売新聞
みずほ銀行
みずほ銀行は、秋田支店(秋田市)での貸金庫サービスを近く廃止する。設備の維持コストがかさむ一方、需要が減って採算が取れなくなったという。三菱UFJ銀行で昨年11月、元行員が顧客の現金などを盗んだ事件が発覚して以降、メガバンクで貸金庫の取り扱いをやめるのは初となる。
貸金庫の更新には多額の費用が必要で、セキュリティー対策にも継続的にコストがかかる一方、利用は減少が見込まれる。既に利用者向けに通知を送っており、解約手続きを進める。
みずほフィナンシャルグループの担当者は、秋田以外の店舗での廃止について、「サービス需要などを拠点ごとに判断していく」と述べるにとどめた。
費用対効果を考慮し、貸金庫サービスからの撤退を検討する銀行は少なくないが、一部の顧客からは根強い需要が残るという。みずほ銀は今年1月、貸金庫の新規契約の受け付けを停止した。支店の統廃合などに合わせて取り扱いをやめるケースはあるが、営業中の店舗での廃止は珍しい。
地域金融機関では、北国銀行、金沢信用金庫、四国労働金庫、西京銀行が、貸金庫サービスを廃止する方針を発表している。