トヨタなど、豊田織機にTOB実施で調整…金融機関から数兆円融資も
2025年5月19日(月)22時48分 読売新聞
トヨタのロゴ
豊田自動織機の株式の非公開化を巡り、トヨタ自動車などが出資する特別目的会社(SPC)が、株式公開買い付け(TOB)を実施する方向で調整していることが19日、わかった。金融機関から数兆円規模の借り入れを行う見通しで、豊田織機側は、買収提案を受け入れる方向だ。
豊田織機の買収には総額6兆円規模の資金が必要とみられる。関係者によると、このうち半分程度はメガバンクを含む金融機関からの融資でまかなう案が浮上している。残りの半分はトヨタやグループ企業、創業家などが出資する見通しだ。
トヨタなどは豊田織機の非公開化を通じ、グループ企業の統治を強化する狙いがあるとみられる。トヨタの源流企業である豊田織機はトヨタの株式を約9%保有し、デンソーやアイシンなどトヨタグループの主要企業とも株式を持ち合う。投資家の一部からは、株式の持ち合いを解消して資金を有効活用するように求める声が出ていた。