サブウェイ「おいしいけど足が向かない」納得の理由、ワタミ傘下での“リベンジ”シナリオとは
2024年11月10日(日)8時0分 ダイヤモンドオンライン
おいしいけど日本では今ひとつの人気と言えるサブウェイ。ワタミ傘下に入ってからの店舗爆増計画の勝算は? Photo:PIXTA
「『居酒屋大手のワタミ』という代名詞から『サブウェイのワタミ』という代名詞に変えたい」。10月25日に行われた会見で、ワタミの渡邉美樹会長兼社長はここまで言い切った。サブウェイの日本事業者をワタミが完全子会社化することで、「ヘルシーでバラエティ豊富なサンドイッチ」のブランドイメージはどう変わるのか。どちらかと言えば日本で人気が今ひとつのサブウェイは、店舗数をどこまで伸ばすことができるのか。(フリーライター 鎌田和歌)
ワタミがサブウェイを子会社化ヘルシーなイメージを守れるのか
居酒屋チェーンのワタミが、サブウェイの日本法人を完全子会社化すると発表したのは10月25日。緑と黄色のサブウェイのロゴと、ワタミの赤いロゴの前で、渡邉美樹会長兼社長は「『居酒屋大手のワタミ』という代名詞から『サブウェイのワタミ』という代名詞に変えたい」と話し、現在国内に178店舗あるサブウェイを20年かけて3000店舗まで増やす目標を掲げた。
このニュースに対するネット上の反応を見ると、「あの値段で野菜をおいしく摂取できるファーストフードが店舗数を増やすのはうれしい」「大規模展開してほしい」など店舗数増を期待する好意的なコメントがある一方、過労死問題が報道されてきたワタミのイメージから労働環境を心配する否定寄りの声も見られ、期待と不安が混在する状況だ。大手居酒屋チェーンと組むことで店舗数の拡大は予想されるが、サブウェイのヘルシーなイメージを守り切ることができるのかが課題だ。
子会社化発表の記者会見で、渡邉社長は少子化などによるアルコール需要の低下に触れ、「ワタミの宅食は高齢者向け。若者に人気のブランドにもう1回戻そうじゃないか」とも述べたと伝えられている。ワタミとしても、これまでの路線を変更し、若者をターゲット層に据えてイメージを刷新したい目論見があるのだろう。